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09年首都圏中学入試[78] 桜蔭の国語 なんて哲学的な

☆今年の桜蔭の国語の中学入試問題を分析した。問いの設定もある意味哲学的なのだが、出題テキストまで哲学的エッセイだった。雙葉で出題されなくなった詩の問題も流れの中で扱われていた。昔からときどき桜蔭は詩を出題してきたので、傾向が変わったというほどのことではないが。

☆それにしても、JGも雙葉も開成も、あからさまに哲学的エッセイを選択している。哲学的発想が背景にあるだろうなというエッセイは今までも出題されてはきたが、これほど哲学的テーマがはっきりしている文章はそうそう選ばれてこなかったのではないだろうか。

☆麻布は。物語を通して概念の転換を読解する問題で、読解そのものが哲学的で、入学してからもその言語論的雰囲気は継続されてきた。もちろん今もだが、このような雰囲気を他のいわゆる御三家も今後前面にだしてくるということなのか。

☆センター入試の現代文の問題よりは少なくとも難しいから、大学入試から逆算されているというのは推測できるが、それにしてもここまで物事を哲学的に解体する複眼思考を要求してくる背景には何があるのだろうか。ともかく中学入試段階で、動物化するポストモダンを批判する視点を学んできて欲しいというメッセージだとしたら、すごいことだ。

09 ☆受験市場も、もっと私学市場を学んでほしいということだろう。そんなわけはないと受験市場側は一笑に付すのはわかってはいる。しかし、いずれにしてもトロイの木馬である。受験テクニックだけ教えても、受験生側には自分の思考の価値判断の責任は突きつけられている。そこは塾側も学校側も、あなたが自分で決めることだよ。そのための根拠は、直観ではなく複眼的に考えてねということだ。中学入試とは、周りの情勢がどうであれ、「知性の犠牲者」にならないようにという居場所が広がっているということを意味する。

09_2 ☆こんなことを書いていたら、また考えすぎじゃないのと笑われるのがオチだが^^);さてさて、桜蔭の問題の思考のレベルとプロセスの昨年比較表を貼り付けておく。文章のどこになにがかいてあるかという問いは少ない。そんなのは桜蔭を受ける子は身についていて当たり前ということだろう。昨年より知識問題が多いので、合格者の平均は60%ぐらいだと思うが、読解の問題は難化か。いずれにしても、複眼思考とバードアイのトレーニングは必須という傾向は変わらない。

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