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09年首都圏中学入試[111] 上智大学合格実績ランキング

09_2 ☆今年、上智大学にたくさん合格者を輩出した学校上位20位までを表にしてみた。今後の学校選択の一つのヒントになるだろう。

*データは「サンデー毎日2009年3月15日増大号」

☆それにしても東大・早慶・上智といわれるだけあって、公立高校の場合は進学重点校に相当する学校がずらっとはいっている。

Photo_2 ☆あくまで中間集計だから、人数の詳細には変化があるだろうが、現時点でこの上位21校で、上智大の総募集定員の21%を占めている。

☆この21校はすべてエリート校かエクセレント校である。そしてエクセレント校はこの21校の52%を占めている。つまり、52%は進学重点の学びをしてきただけではなく、リベラルアーツをベースに学んできた生徒である。

☆エリート校もリベラルアーツをやってきているはずだと言われそうだが、特に公立の場合は、ベースではない。あくまでオプションである。

☆なぜなら、藤原書店の「機(№203)」で前総務大臣の増田寛也さん(氏は≪官学の系譜≫)が、アメリカのプレップスクールを見に行ったとき、「アメリカは確かに失敗したが、一方で将来に備えてディベートを徹底的にやり、白黒をはっきりさせるような教育をしている。議論し、共同生活で社会の中での自分、相手との関係を重視するようなエリートを養成する、そういう社会でもある」と感想を述べている。

☆さすがは増田さん、鋭い。日本のエリート校はアメリカのプレップスクールのようなエリート校ではないということを看破している。

☆ただ、≪私学の系譜≫に位置していないので、日本の私学の中には、プレップスクール以上の学びの環境を整えている学校があることを知らない。十把一絡げで、エリート校とエクセレント校の差異を見ていないのだ。

☆日本のエリート高校は、「国家―知識階級―国民」のフィールドで役に立てばよいというのがこれまでの通説だからだ。しかし、「国際社会―知識人―市民」のフィールドで活躍する人材の育成という≪私学の系譜≫は、当然、「国家―知識階級―国民」のフィールドも含むが、役割はそれ以上なのだ。「国家」に貢献するといっても、20世紀の世界大恐慌の時のように、自国の利益を保護するという意味で貢献するのか、今日の世界同時大不況のときにあって、国際協調という貢献をする国家を作っていくという意味なのかでは、文脈はまったく違ってくる。

☆だから、≪私学の系譜≫の中でもエクセレントスクールのように、はみ出す役割部分を見逃さないことが大切な時代なのである。

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