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09年首都圏中学入試[123] 桜美林の人気

☆今年の桜美林の中学の生徒募集は成功した。応募者数も実質倍率もかなり高かったようだ(四谷大塚の「2009年首都圏中学入試結果分析」はオーソドックスだが、PISAやGDPまで関連付けるなど教育の背景もわかりやすく書かれていて参考になる)。

☆そして、その成功は他校に影響を与えてしまったほど。手続きを終了した後に、例年にはない動きがあったという。それは桜美林の併願校が、いつもほど警戒していなかったのが原因。両方合格した場合、例年に比べ桜美林に進学する生徒が多かったということのようだ。

☆しかし、なぜ桜美林なのだろうか?

☆その秘密は、テレビのコメンテータでも活躍している桜美林の副学長諸星裕氏が、読売教育ルネサンスでこう述べている。

「個々の大学がミッション(役割や使命)をはっきりさせることでしょう。ミッションがしっかりしていないから、偏差値という一本軸で選ぶことになってしまう」・・・・・・日本で入学後の伸びしろが大きい例として金沢工業大学を挙げ、「入学前の学力を考慮すれば、学生の力を引き上げるのは金沢工大と東京工大どちらが難しいか。それが社会に理解されれば、大学の評価は変わる。偏差値で大学を選ぶなんて愚の骨頂です」。・・・・・・「そもそも、大学は人脈を作る所だと言って、学生を遊ばせておくだけの余裕が、日本の社会にありますか」と・・・・・・。

☆大学の話なのであるが、ICU出身の諸星氏の考え方に桜美林校長の本田栄一先生が共鳴しないはずがない。本田校長は筋金入りのキリスト者だ。

☆中学入試において、偏差値で選択させるような教育を実践していないし、北京をルーツに国際教養人を育成する世界を見る目は先進的だ。大学以上に、私立中高一貫校では、人脈作りは重要である。政治経済人脈は青春時代に共有された精神に基づいていればいるほど強固である。

☆そして大学合格実績も近年伸びている。今年も判明分だけではあるが、慶応大学に6人、明治23人、中央23人、法政15人、上智12人、立教12人、青山12人、東京理科大6人が合格している(「サンデー毎日」09年3月29日増大号)。

☆しかし、大事なのは教育のプロセス。大学合格実績はその結果に過ぎない。それに組織として桜美林全体が一丸となって改革の動きを作っているというよりも、本田栄一校長の息吹の影響力が、桜美林の経営陣とシナジーを生んでいるのだと思う。このよき状況をシステム化し持続可能にできるかどうかが次のステージということになる。

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