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伸びる学校[032] 変わる聖学院

☆今春の首都圏中学入試において、聖学院に限らず、男子校は苦戦した。女子校から共学校になった私学の勢いにおされたからだ。

☆中高という思春期において、男子と女子と成長の速度や質感が違うにもかかわらず、共学校を選ぶと、中学時代は男子は女子の成長ぶりにかなわない。シングルスクールの良さはこの男子と女子の成長差によるマイナス影響を回避できるところにあった。

☆しかし、成功しているかどうかまだ未知数ではあるが、その心配や不安をなんとか払拭しようという共学校の表現に保護者が魅力を感じているのも否めない。

☆聖学院はこの不利な情勢を、国際的な視野で果敢に乗り越えようとしている。男子と女子の差異を文化の差異ととらえれば、帰国生に門戸を開くことによって、違った意味で、寛容にならざるを得ない。自分を見つめ、他者を受け入れる寛容さがそなわったとき、人は大きく成長する。思春期の乗り越えは、実は知的な多様性を受け入れ、課題解決力を身につけることでも可能なのだろう。

☆となれば、なおさら共学校でよいではないかということになるが、男女の差は知の問題だけではない。もっと深い。そこの価値観の違いに気づくことによって、シングルスクールを選ぶべきか共学校を選ぶべきか考えねばならないことが山ほどでてくる。しかしここは繊細な問題だし、ある意味タブー。学校を選ぶ側の価値意識の違いがでる。

☆この価値意識。今日世間は共学校のあり方にそもそも違和感を感じないし自然だと思っている。シングルスクールはある意味価値の転換の挑戦をし続けなければならない。男子校が背負った十字架ではある。聖学院はここに東京の男子校とともに一丸になって挑戦しているリーダー校でもある。

☆英語教育の挑戦もすごい。大学受験英語学力レベルを超えて、海外の大学で通用する英語力育成に挑んでいる。この成果は今後明白に証明されるだろう。しかも世界ランキング43位のクウィーンズランド大学(オーストラリア)への指定校推薦の道も開いた。東大、京大は世界ランキングで30位ぐらいにはいるが、そのあとは44位の大阪大学、61位の東工大と続き、早稲田大学にいたっては180位。MARCHクラスは世界標準のモノサシでは測れない・・・。

☆それから、数学のカリキュラムのブラッシュアップ。詳細は秋に発表。これは今から楽しみである。

☆そして入試改革。午後入試も検討している。しかし、入試改革は教育改革であるというのが校務部長平方先生のビジョン。帰国生や数学改革の教育の中身の変化は、入口の入試の構造にもつながっているのである。

☆「入口―中身―出口」全体性の変化は質的な変化を予感させる。今後も聖学院の動向に注目。

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