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伸びる学校[034] 変わる共立女子

共立女子は、完全中高一貫体制になって4年目。中学で学んできたことと、高校で学ぶことの効果的な接続の実践が本格的に始まる。中学ではリベラルアーツ的な学びを十全にやってきているので、高校からはそれをベースにより学際的な知を学び、同時に大学受験にむけて技術的な準備もしっかりしていくというカリキュラムやシラバスの流れが明確になってきたように思える。

☆昨年まで高校では、大型論文指導をていねいにやってきたが、それはある意味完全一貫ではなかったので、リベラルアーツ的な要素を高校1年までは延長して、スタートをそろえるという意味もあったのかもしれない。

☆しかし、今年からは大型論文指導を小論文指導にシフトし、考えたり調べたりするテーマを多様化し、1200字程度の小論文を編集するプログラムを実施していく。教養から実践知に転換するということだろう。

☆さらに、7月後半夏休みに入ったところで、三菱総合研究所の「未来共創塾」とコラボして、共立生のための特注のプログラム・ベース学習を実施するようだ。

☆「研究所所員によるプレゼン→グループディスカッション・・・・」の学びの回路を体験する機会を開発したということだろう。テーマは「環境・エネルギー」「『食』を考える」「経営・マーケティングを考える」「医療・介護を考える」。

☆キャリアガイダンスにもなっているし、小論文編集のヒントにもなっているし、大学受験勉強の準備にもなっていて、多目的で対話型のプログラムである。

☆このようなプロジェクト・ベース学習を、教員が準備しようとすると膨大な時間がかかり、通常の授業への影響が出てしまう。今後は、多くのイベントや多様な体験の機会をつくりつつ、受験勉強へ支障がでないように最適化する6年間一貫体制を構築できるかどうかが、伸びる学校であるかどうかを決定づけるが、共立女子はその準備を開始しているのである。

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