伸びる学校[038] 小野学園女子の先進性
☆小野学園女子の教育プログラムと広報戦略は、時代の先を行きすぎている。やがて、時代が追いついたとき、一気呵成に飛躍するだろう。まさにロングテール論だ。
☆ともかく、教育プログラムも広報戦略も脳科学の成果を取り入れている。教育プログラムでいえば、サイエンスをベースにカリキュラムを形成しているところがそうだ。
☆「仮説」→「実験」→「課題」→「実験の再構築」→「検証」→「問題解決」という一連の流れの定着をねらっているのだろう。これは何も理科に限ったことではなく、どの教科でも同じような思考過程を通過する。つまり、小野学園女子は理科教育を超えてあらゆる教科、あらゆる行事などで、「科学する」目を養っているのである。いずれにしてもこの過程は、右脳も左脳も両方活用する。
☆従来の勉強はどちらか一方の脳を活用することに偏っていたから、このことがどれほど新しいか実感できる慧眼の持ち主はまだまだだろう。それゆえ機が熟していないのかもしれない。
☆それから学習習慣強化プログラムもすごい。これはどういうことかというと、科学の基本なのだ。習慣化することが大脳基底核の部分を鍛えることになる。この部分は「直感」が働く部分である。「ひらめき」とはまだまだ論理的思考の一過程だと言われている。
☆「直感」こそ科学の基礎であり、人生の機微である。
☆そして広報戦略。サイトを活用した広報戦略は中高一貫校の中で最も進んでいる。今やサイト広告の技術は相当進化していて、視角や視野と脳の関係や、無意識にメッセージが届く手法とか多様だ。その手法をうまく活用している。
☆またサイトだけではなくリアルな広報戦略でも脳科学の成果を活用している。小野学園女子に興味を抱く生徒はすでに理科に関心があり、「直感力」がすぐれている。だから、同じ学校案内や資料をプレゼントするにも、キャラや色、グッズ、手触りなどを計算して手渡す。
☆思わず「カワイイ」という声がもれるが、この「カワイイ」という言葉は、「直感力」の象徴だと言われている。このような感覚を持った生徒が入学すると、「カワイイ」から「好奇心」に気持ちがかわり、そこから科学の目が開く。
☆2007年に、お茶の水女子大理学部に合格した生徒が出たのも、そういうところに理由があるのかもしれない。
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