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なぜ女子校は元気なのか~女子中合同相談会で気づく[3]

なぜ女子校は元気なのか~女子中合同相談会で気づく[2]のつづき

☆「33校の徹底比較」の「②本校生徒が語る制服自慢」について、グラフのようにまとめてみた。

09_2 ☆これも33校の生徒の表現は多様なので、5つにカテゴライズした。「チェックのスカートがお気に入り」というようなデザインに関してコメントしている生徒が多かった。1つのコメントの中に組み合わせて着ることができるという「コーディネート」が自分らしさをつくるとか、「伝統」の意味をおさえているものもあり、その場合は複数のカテゴリーに数えた。

☆制服はよく記号としての言葉=表現であるといわれる。記号は、見る側、聞く側、触れる側にいろいろな反応を生みだす。ここでは、「意味」「論理」「感情」「行動」という反応、つまり、「知りたい」「考えたい」「感じたい」「行いたい」という反応が生まれると仮定しよう。このカテゴリーに変換して、さらに分類しなおしてみたのが、円グラフ。

09_3 ☆生徒たちは、「感じたい」という反応をしている。他の反応は「感じたい」に比較すると同じくらいと考えてよいかもしれない。

☆ただ、コーディネートやアレンジしたいという「行動」の反応をしている生徒の学校を照合すると、ほとんどが「デザイン」や「機能」の反応もしている。そしてやはり快活で積極的・創造的活動をしている学校であることがわかる。

☆記号をどうとらえるか、それは言葉をどうとらえるかということであり、結局コミュニケーションの問題である。制服自慢が、その学校のコミュニケーションのスタイルが見え隠れする。制服は、ある意味隠れたカリキュラムなのだろう。

☆それはともかく、女子校が元気がよいのは、やはり「感情」や「気持ち」を大事にしているからだろう。評判はまず考えてから生まれるのではなく、圧倒的にフィーリングからなのである。Hondaのスタッフから売れる車の条件について聞いたことがあるが、結局デザインなのだということだった。もちろんHondaは納得しない。エンジンの性能でも売れるようにしたいという思いが伝わってきた。

☆これは男子校の思いでもある。もっとも男子校の生徒に制服自慢をたずねたら、まずは恥ずかしそうに「どうでもいいんじゃん」とかいう言葉がかえってきそうだが・・・。

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