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私学の新型インフルエンザ・リスクマネジメント

☆厚生労働省は、新型インフルエンザの水際対策万全から時間稼ぎといい、もはや通常どおり病院でケアしていくという方向性にシフトしてきた。

☆しかしウィルスはそんな段階的な侵攻を進めるはずもない。発症という氷山の一角ばかりを追跡しても、潜伏期間にあるケースはどんどん広がっていると考えるのが科学的なコミュニケーションの能力なのではないか。

☆それなのに、マスクをすれば大丈夫だみたいな話になっていたり、わけもわからず非難したり、感染した生徒の学校にマスコミが集結したり・・・。

☆京都や奈良への修学旅行や海外研修のキャンセル、テーマパークの閉園やコンサートやイベントの中止、関西方面の一斉休校などが起こってもいる。確かに、後で感染が分かって、「あの時やっぱりやめておけばよかった」という後悔をしないためにはリスク回避策としては適切なのかもしれない。

☆しかし、そのようなことをいつまでもやるわけにはいかないし、ウィルスの感染の広がりは抑えられない。通常の市民生活、経済社会の中で、市民一人ひとりが感染を防ぐ方法をサポートする体制整備が最優先なはず。

☆今私立学校は、自前で、集団ヒステリックな社会の混乱や風評被害などのリスクをマネジメントする以外にない環境においつめられている。教育の正当性と信頼性と妥当性の狭間で苦渋の選択に迫られている。

☆新型インフルエンザに対する科学的判断を可能にする市民の科学コミュニケーション能力を高めるメディアを厚労省は早急に作るべきではないか。

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