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伸びる学校[040] 武蔵中のアカデミズム②

☆5月30日の武蔵中学校説明会で、山﨑校長は日本の教育を批判しつつ、その解決策をさりげなく語った。

☆日本の教育においてリベラルアーツがうまく機能しないのは、大学入試制度に問題があると指摘。与えられた問題に対応する解答パターンを当てはめれば合格できる問題を出題している限り、リベラルアーツをやっても効果がないと水は低きに流れるものだというのだろう。

☆しかし、武蔵はそいう時流や問題や解答を鵜呑みにせずに、出る杭を伸ばす「本物教育」つまりリベラルアーツを貫くのだと。

☆もちろん貫いた結果、生徒が望んでいる大学に合格する力は充分につけられている。ただ、合格発表は他の学校とは違い、入学した大学のリストしか載せない。入学のデータは生徒のために当然重要だが、多数の合格のデータは、特定の大学の進学を煽る風潮を助長するだけであり、入試制度の改革を遅らせるという見識からだ。

☆ここはよく注意して耳を傾けねばならない。大学入試制度といっても、前期試験のほかに後期試験をどうするとか、公募推薦の方法をどうするとか、AO入試をどうするとか、手続き的制度を問題にしているのではないのである。

☆入試問題の中身や質を問題にしているのだ。問題というのは、思考の深さや広がりを規定する。複眼的で、学際的で、論理的で、鵜呑みにしない批判的思考が稼働するような問題を投げかけよ。そうすると自ずとリベラルアーツ的な教育準備が必要になり、教育改革などというのは、すぐにも良い方向に動きだすということだろう。

☆山﨑校長は、そういいながらも、今春の早稲田大学の合格者は67名、慶応は63名・・・と躊躇しながら語った。資料に出ている入学者は、早稲田は16名、慶応は18名・・・である。大学進学について心配する必要はないですよということであろう。

☆受験勉強のためのプリントを山のように解いて大学に進学するのと、武蔵のように「実験・体験・フィールドワーク→議論→編集→プレゼン」という大学のゼミスタイルの学びの環境を通して進学するのとどちらがよいか、それは自分で判断してくださいということのようである。

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