伸びる学校[041] 武蔵中のアカデミズム③
☆5月30日の武蔵の学校説明会で、山﨑校長は行事の特徴についても語った。もう想定されるように、ここにも「自調自考」が浸透しているということ。
☆数多くある行事の中で、体育祭、記念祭、強歩大会は格別だそうだ。企画や構想はすべて生徒で行うからだ。もちろん、教師は事故に合わないように危機管理のバックアップに集中する。
☆「自調自考」は何も勉強だけではなく、イベントを企画するところでも役に立つのは当然だが、ここで大事なことは生徒同士のコミュニケーションと試行錯誤の環境があるということなのである。
☆この毎年行われる行事の中で、ひ弱にみえる中学生もみるみるしっかりした、つまり「自調自考」できる人間として成長していくということだ。
☆成長においてもこのキーワードが出てくるということは、「自調自考」とはサバイバルスキルでもあるということだろう。
☆武蔵の三理想には「東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物」というのがある。この理想を果たすために、国外研修がある。
☆提携校に2カ月ほどホームステイや寮生活をお送りながら異文化のシャワーを浴びるようだ。東西文化融合というだけあって、イギリスだけではなく、ドイツ、オーストラリア、フランス、中国、韓国と幅広い。
☆英語圏ばかりではないので、中3の総合的学習で、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語を学ぶことができる。ただ国外研修をするだけではなく、その言語的基礎もしっかりしている。武蔵の教員は外国語学習好きが多く、この講座では教員も生徒といっしょに学んでもいるということだ。
☆この第二外国語の講座は、三理想の「世界に雄飛するにたえる人物」育成にもつながっている。この徹底ぶりは、武蔵中のサイトにも及んでいる。英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語それぞれのバージョンのページが掲載されているほどなのだ。
☆ただし、東西文化融合とあるからには、アメリカ合衆国とヨーロッパ合衆国という枠組みを学ぶチャンスもあってよいと思うが、どうだろうか。学校単位の交流では、まだ10%の生徒にしかそのチャンスが開かれていない。他校に比べれば、すごいことなのだと山﨑校長は語るが、アカデミズムの武蔵としては自己点検してもよいように思う。
☆全員参加の国際イベントを企画してもよいのではないだろうか・・・。武蔵の生徒ならやってのけるだろう。
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