伸びる学校[045] カリタス女子 改革の歩みをとめないカトリック校 ②
☆カリタス女子の教育の特色の1つは、「教科教室型運営方式」。生徒たちは高2までは、いわゆる自分のクラスルームを持たない。ホームベースというロッカースペースの隣りの部屋をホームルームなどのスペースとして使用するが、それ以外は、生徒自らが授業の教科教室へ行くことになる。
☆各教科の教室は、「教科ゾーン」としてまとまっている。教科ゾーンでは、広い廊下に生徒の調べたことなどが展示されている。また、どの教科ゾーンにもセンターがあって、展示物やパソコンで調べたりすることができるスペースになっている。
☆また各教科ゾーンのフロアーも決まっているが、各フロアーの屋上に出ることもできる。そこには屋上庭園が広がっていて、理科の教科ゾーンの屋上庭園は、武蔵野の植物が植えられている。数学の場合は、三角・円・四角という幾何をイメージできる芝が植えられている。 教科の特徴が庭園にも反映されているのである。
☆屋上庭園というと手間暇がかかりコストが膨大になるように思えるが、基本的には自然の状態で育つように生態系を考えてつくられているため、毎日水をやるというようなことはしなくてもよい。
☆それにしても、理科の教科センターは、小さな博物館。理科の教師が頻繁に発信する科学新聞「かえる通信」は昭和63年から発刊されていて、理科教育にかける思いが伝わってくる。
☆カリタス女子の「教科教室型運営方式」とは、「庭園による循環発想」、「展示やインターネットを活用としたリサーチ発想」、「教科センターという対話発想」の環境に支えられた知の拠点なのである。確かに「学ぶ心」、「交わり心」というカリタスの教育理念が染み渡っている。
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