ヤング・アメリカンズ(3)アメリカ文化コンテンツとしてのプログラム
☆ヤング・アメリカンズのワークショップをいっしょに見学した岡部氏も、ブログでコメントをアップしている。
☆その中で、ヤング・アメリカンズのプログラムの基本構造は、LAのユニバーサルスタジオのSpecial Effect Stages やフロリダのディズニーワールドのMonsters Inc、Lion Kingのアトラクションに似ていると指摘。
☆このようなワークショップ型のプログラムは、アメリカの文化コンテンツなのだろう。
☆また、キャストという概念。
○日本ではどちらかというと、「見る側(観客・聴衆・)」と「見せる側(キャスト・アーティスト・)」が、きっちりと役割が分けられていて、よもや自分がアトラクションの一部を担うという機会が少ないのでは。
○だから、Young Americans のアウトリーチのように、
①その道を目指す若者たち(見せる側)、がパフォーマンスし、
②「すごいな~」と子どもたち(観客・聴衆)、が思っているところに
③「じゃ、これができるように一緒にやってみよう」と体感させていくのは、なかなかにびっくりだろう(笑。
☆これは、授業においても同じ文化の違いがある。
☆それから岡部氏は、「ライブ感」についても指摘。紙と鉛筆の世界では、五感も身体活動も制約を受ける。当然、脳の活動もそれに伴い制約を受ける。ふだん子どもたちが殻にこもっているように見えるとか、壁を越えられないように見えるというのは、実は本人たちの問題というよりも、この制約プログラムがフリーズさせているだけのことなのかもしれない。
☆どんな分野でも「ライブ」に勝るものがあるだろうか。教室内での活動は、ある意味すでにライブを編集したテキストを読むだけのことなのかもしれない。
☆編集される前のマテリアルを、いっしょに編集していくライブとそのときの興奮と感動。
☆アメリカのプログラムのこの奥義は、文化コンテンツ化している。日本の文化コンテンツとしてのプログラムはあるだろうか。少なくとも授業にはプログラムらしいものはないだろう。知識を伝えるというのが基本だし、心ある教師が、ヤング・アメリカンズのようなプログラムを見よう見まねで実践しているというのが、多くの学校の現状だろう。
☆しかし、日本にも文化コンテンツとしてのプログラムの奥義はある。能の道「風姿花伝」や茶の道など秘伝・口伝というのがある。ただ、それがコンテンツ「化」して、市民の生活にまで、つまり授業にまで浸透していない。
☆岡部氏の記事は、日米の比較文化の視点を与えてくれる。
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