伸びる学校[054] 立教女学院の魅力[2]
☆この矛盾を乗り越えるあるいは統合するには、信念と確固たる基準が必要だ。立教女学院の場合はそれが米国聖公会的なキリスト教精神によって培われる。
☆だから制服にこだわりはしないが、だから何でもよい服装になるというわけではないのもそういうわけだろう。
☆さて、この相反する両極を統合するというのはある意味横断的な知性が育っていると置き換えることもできる。この横断的な知性は、今後の世界では必要な知性なのだが、この知性の育まれる環境は、キリスト教精神ばかりではなく、自然そのものによっても育つ。自然は循環のよきロールモデルだし、自然と社会と精神はばらばらでは、都市を形成できない。
☆人間の生きる場を形成するには、自然と社会と精神の横断する豊かで柔軟な知性が必要。チャペルやARE学習だけではなく、立教女学院のかわいらしいイングリッシュガーデンによっても育まれる。庭園というのは自然と社会と精神が交差してデザインされる理想の型なのだ。
☆静岡県知事川勝氏は、江戸時代、庭園がいかにユートピア都市を形成するモデルになったのかを証明した。さらにその庭園が19世紀末のヨーロッパのユートピア思想のモデルにもなったことを証明した。それに基づいて静岡県をユートピア県にデザインしていこうということのようだ。
☆庭園とはそれほど総合的な思想や芸術の結晶なのであるが、立教女学院のキャンパスも豊かなガーデンとしてデザインされている。もちろん、聖書の中でも野のすみれやぶどうの木は神の愛の比喩として登場してくる。立教女学院の庭園にもチャペルと同じような意味が重なっているのだろう。
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