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学校経営的視点

★学校を選択するとは、学校の経営的状況と未来性を検討することであり、学校説明会に父親が参加する数が多くなったことにより、このような学校経営的視点が今後ますます重視されるようになるだろう。

★教育において商品は教育サービスであるが、いわゆるサービス業とは違うので、むしろ教育ソフトと置き換えた方がよいだろう。この教育ソフトパワーとその質とそのソフトの保護者や受験生への共感度アップが生徒獲得戦略の目的となる。

★つまり教育ソフトの充実と生徒獲得戦略は、私立学校経営において両輪である。

★もしも良い商品を作っていればそれでよいのだというような教師の専門性さえ高めておけばよいという姿勢だと、たいていの場合、独りよがりのケースが多い。その商品というか教育ソフトがブランド化していなければ生徒獲得はやがて右肩下がり。

★よく学校の名前がブランド力だと思われるが、それは勘違いだ。ソフトパワーのないところにブランドはやどらない。しかし、ソフトパワーは、外から見られて認められねばブランド力はない。

★だから、教育ソフトパワーは生徒獲得戦略と結びついているのだ。

★また逆に、教育ソフトパワーは関係ない、PRの仕方ですべて決まるという考えも勘違いだ。もっとも、98・99年の私学危機以降、このような考え方をする私立学校はほとんどない。

★さて、学校名ではなく、教育ソフトパワーこそブランドだとすると、偏差値や大学進学実績でブランド競争することが無益であることがわかるだろう。教育ソフトパワーをカテゴリー化し、どこのカテゴリーでブランド力のポジショニングを得るかを考えることの方が、いかに有効であるかということは、すぐにわかるはず。

★同じカテゴリーの中で、みんなブランドを得るということは不可能だからだ。

Leftbrain_rightbrain ★このような発想をトレーニングするのに参考になる本が、「マーケティング脳 vs マネジメント脳 なぜ現場と経営層では話がかみ合わないのか?(アル・ライズ,ローラ・ライズ
翔泳社)
」。教育ソフトのイノベーション、生徒獲得戦略のイノベーションをするための前提条件が整理されていておもしろい。表のような25項目について説明されているが、本を読まなくても自分で思考実験ができる。

★ただし、これは市場競争の枠組みの中の話。教育市場は、企業の市場のように力の競争ではない。質の競争だ。そのへん判断を読み間違えると、学校経営する側も学校選択する側も、あとで困る。力の競争は、永遠に続かない。永遠に内生的に成長するのは質の競争だけなのである。

★この点については拙著「名門中学の作り方」は配慮しているので、学校経営的視点としての新しさは、まだ役割を果たしていると思う。

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