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伸びる学校[056] 佼成学園女子の魅力 【1】

佼成学園女子は、サンデー毎日(2009年9月6日号)「学習塾が勧める中高一貫校(首都圏有名407塾塾長・教室長アンケート)」の「英語教育に力を入れている」学校ベスト20のうちランキング6位に位置している

P8280323 ☆このことは、10年間教育の質を追求してきた同学園の努力が広く認知されたことを意味している。「イマージョン教育」や「英検まつり」に象徴される受験英語を超える英語教育はその1つだが、もちろんそれだけではないが、ともあれその質の追求こそが、同学園の魅力である。

☆そして、その質は表現されることによって魅力として浸透されていくのだが、江川教頭を中心に、その「学園の質の見える化」を学内外で広めている教師力はますます魅力に磨きをかける。

☆教師力とは、佼成学園女子の場合、コミュニケーション力だ。コミュニケーションといっても伝達力のことだけを言っているのではない。互いに議論をし、新たな道を見出していく合理性と創造性の統合力を意味する。

☆学校という場で、互いに議論する場がオフィシャルにあるというのは、意外にも珍しいのである。職員会議などは、連絡伝達会議で、議論は心ある教師が個別に行うぐらいだ。それでも個別に行う主体的な教師がいればよいが、そうでない学校もある。日々の教育関連記事を読んでいると、そういう自由な議論が行えないことで、訴訟がおきている事件があるぐらいだ。

☆教師が創造的コミュニケーション力を持っていると、それが生徒にも浸透する。保護者にも浸透する。創造力はエネルギッシュだしワクワクする。魅力的な人間はルーチンにたけているだけではなく、つねにチャレンジング。つまりクリエイティブなのである。

☆しかし、創造力というのは地道な基礎力のトレーニングが支えるものである。トレーニングは合理的で論理的。学校はその成果が大学進学実績や検定試験の結果に表れる。

☆佼成学園女子の大学進学実績や英検などの結果が右肩上がりであるのは、ホイジンガー的な遊び(創造性)と学び(論理性)が統合されていることの証明であろう。

☆鴎友学園女子が不死鳥のごとく進化したのは、当時の伊藤校長が創造力をなによりも大事にすると、創造力宣言を行ったときからだと言われている。八雲学園が急激に人気校になったきっかけは、ダイナミックな英語教育の短期間の構築だった。全米で最優秀校であるケイトスクールとの交流で、学びのスキルを獲得していった。このケイトスクールの学びの論理は教科教育ではなく、教科横断型の学際知を養成するプログラムにある。

☆教科横断型の学際知=横断知こそ、遊びと学びの統合である。そしてそれは論理性と創造性の育成でもある。

☆佼成学園女子には、この横断知を随所で養う仕掛けが構築されている。PISA型入試もその一環だ。ともあれ、教育の質というのはこの教育の仕掛けが巧みなことを意味している。仕掛けが自覚的につくられれば、それを見える化するのはあと一歩なのである。

☆江川教頭が就任して3年目になるのだろうか、その一歩を踏み出しているのが今の佼成学園女子なのである。

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