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2009年8月

伸びる学校[059] 佼成学園女子の魅力 【了】

佼成学園女子の部活もおもしろい。部活やクラブはどこの学校でもあるのだが、その表現が実に同学園の質を映し出しているのである。

☆正門から生徒は一礼(必ずしもすべての生徒ではないが、この自分を見つめ空にする瞬間の意義については先生方が議論している最中)してはいる。すると吹き抜けのロビーが広がる。

☆茶室的発想だし、フランク・ロイド・ライトが好んでデザインした空間手法だ。人間関係は自らを謙虚という空にし、心を開放的にしなければ、うまくいかないが、その両方をこのエントランスの空間が演出してくれる。

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伸びる学校[058] 佼成学園女子の魅力 【3】

☆前回(伸びる学校[057] 佼成学園女子の魅力 【2】同様、佼成学園女子の横断知養成の仕掛けについて考えてみたい。

☆佼成学園女子といえば、英語教育。これは先週の「サンデー毎日」でも取り上げられていたほど。塾の先生方が選んだ英語に力を入れている学校として、ランキング6位入りしているのである。

☆どのように力を入れているかというと、イマージョン教育、ニュージーランド留学、英検まつりという多様多層な英語教育を行っている。

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伸びる学校[057] 佼成学園女子の魅力 【2】

☆前回「伸びる学校[056] 佼成学園女子の魅力 【1】で、

教科横断型の学際知=横断知こそ、遊びと学びの統合である。そしてそれは論理性と創造性の育成でもある。佼成学園女子にはこの横断知を随所で養う仕掛けが構築されている。

☆と書いた。さっそく、横断知養成の仕掛けがどこにあるのか見ていきたい。

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伸びる学校[056] 佼成学園女子の魅力 【1】

佼成学園女子は、サンデー毎日(2009年9月6日号)「学習塾が勧める中高一貫校(首都圏有名407塾塾長・教室長アンケート)」の「英語教育に力を入れている」学校ベスト20のうちランキング6位に位置している

P8280323 ☆このことは、10年間教育の質を追求してきた同学園の努力が広く認知されたことを意味している。「イマージョン教育」や「英検まつり」に象徴される受験英語を超える英語教育はその1つだが、もちろんそれだけではないが、ともあれその質の追求こそが、同学園の魅力である。

☆そして、その質は表現されることによって魅力として浸透されていくのだが、江川教頭を中心に、その「学園の質の見える化」を学内外で広めている教師力はますます魅力に磨きをかける。

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受験市場オススメの中高一貫校 [3]

☆サンデー毎日(2009年9月6日号)掲載の「学習塾が勧める中高一貫校(首都圏有名407塾塾長・教室長アンケート)」の項目に「英語教育に力を入れている」学校ベスト20がリストアップされている。

☆20校のうち80%がクオリティスクール及びエクセレントスクールである。英語教育に力を入れているといっても、受験英語に力をいれているというわけではないからだ。

☆リストをみると、英語を通して、グローバルな視点、文化の違いを認識する視点、オープンなコミュニケーションスキル、帰国生の受け入れという寛容性、チームプレイなど人間の本質的な才能を開花するという意味で英語教育に力を入れている学校が並んでいると考えてよい。

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受験市場オススメの中高一貫校 [2]

☆「受験市場オススメの中高一貫校 [1]」で、「クオリティースクールもエリートスクールもエクセレントスクールにシフトする動きを鮮明にだすことによって、受験市場の意識も変わるし、変わらなくても結果的には私学市場ともっと協調できるわけである」と述べた。

☆この可能性のあることを裏付けるアンケート結果は、「生徒や保護者に勧めたい」学校ベスト20である。クオリティスクール、エクセレントスクールが88%占めているし、そうち半分はクオリティスクールだ。

☆もっともクオリティに注目して勧めているかどうかはわからない。やはり大学進学実績や現在実績が伸びている学校を選んだ結果たまたまそうなったのかもしれない。まずはベスト20をみてみよう。

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受験市場オススメの中高一貫校 [1]

☆サンデー毎日(2009年9月6日号)に「学習塾が勧める中高一貫校(首都圏有名407塾塾長・教室長アンケート)」が掲載されている。受験市場の志向性がくっきり表れていて面白い。

☆受験市場の戦略は、まず公教育の不信をうったえ、それを払拭するために私学の面倒見のよさを強調する。消費者の安心・安全欲求に対応している。もちろん正しい。しかし、私学としては、カウンターであるよりは、公立学校の教育改革のヒントを身をもって示しているという自負があるだろう。

☆公教育不信の避難所というイメージとはだいぶ違う。むしろ使命感がある。受験市場と私学市場の微妙な差があるかもしれない。

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今再び学習アドバイザー(LA)育成が必要になる

☆ここのところ学習アドバイザー(LA)について考えているが、10年前に横断知や創造的思考力、批判的思考力を育成あるいはサポートする学習プログラム編集が必要とされかかった歴史的な経緯がLAの必要性を生んだのである。

☆ゆとり教育の総合学習の時間が表層的に受けとめられ、目新しいということもあって、LAに興味をもたれたということもある。しかし、本当は、89年のベルリンの壁崩壊と冷戦瓦解、IT革命、脳科学がもたらした学習の理論の世界的なパラダイムシフトが根っこにある。その根から創造的資本主義とかクリエイティブクラスとか産業構造の転換が生まれている。

☆しかし、そんなことには興味はもたれなかった。売れるかどうか流行するかどうかわかりやすいかどうか、つまり大きな物語が失われた時代にあって、LAの正当な評価はくだされなかった。10年の間に、LAは教師のヘルパーという位置づけになってしまている。教育現場での気づかない階層構造に包含されてしまったわけだ。

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僕らは悩む 迷う 何度も自分に問いかける 子どもも同じ

SEAMOの歌う“不景気なんてぶっとばせ!!”が、世界最大のレースINDY500を頂点とし、唯一アジアで開催される「INDY JAPAN」(9/19にツインリンクもてぎで開催)の ラジオプログラム「INDY JAPAN RADIO」のテーマソングになったようだ。

☆SEAMOといえば、最近“MY ANSWER”にはまっている。

今、出来なくても 焦らないで 慌てないで
君のマイペースで 自分信じて ゆっくり行けばいい

この世は一筋縄では いかない それは何故なら
神様が作った テストだから難しいんだ
文系?理系?むしろ道徳 君ならこれをどう解く?
これは まるで人生 だから打ち込む真剣に

僕らは悩む 迷う 何度も自分に問いかける
1つじゃない 答え探し がむしゃらに追いかける

・・・・・・・

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白梅学園清修の夏空間

☆お盆休みも終わり、白梅学園清修の夏学校が再開した。講習・補習コースがずらりと用意されているというのではなく、生徒が自分のプランに従って学ぶために夏休み登校してくるのだ。

☆自宅で学ばずに、学校にやってくるのはなぜか生徒に聞いてみると、

質問したいときに、すぐに先生に相談できる。

友達がいるから。

校内なら、無線ランでノートパソコンをどこでも使えるから。

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「現代の教育学」を私学的切り口で読む【番外編】 福武ハウス2009 補足

☆≪「現代の教育学」を私学的切り口で読む【番外編】 福武ハウス2009 (Goodware Times)≫では、生徒の才能を引き出す空間デザインをしている教育空間の重要性について書いた。

☆公立学校は、残念ながら教育空間は規律訓練型の空間設計になっている場合が多い。つまり監視の目が空間に埋め込まれているのである。

☆一方私立学校は、リスク管理だけではなく、生徒1人ひとりの居場所や才能や倫理を形作る空間がプログラムされている。

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「現代の教育学」を私学的切り口で読む【04】 美 補足

☆≪「現代の教育学」を私学的切り口で読む【04】 美≫で、こんなことを書いた。

私立学校は、教育の範囲があるから、アポロ的とディオニュソス的の両極のバランスをとるか、統合するかどちらかの創意工夫がある。公立学校は、アポロ的を超自我の領域とし、ディオニュソス的領域を無意識とし、この領域を抑圧する。美において公立学校は、顕著なほど論理と抑圧と道徳に終始する。ここに創造性は発露しない。一握りの生徒が芸術性を評価されて終わる。一方私立学校は、美においてすべての生徒が創造性を有し、多様に表現をするのを本意とする。

☆このような生徒一人ひとりの創造性を美学を通して広げている私立学校を列挙すると、

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「現代の教育学」を私学的切り口で読む【03】 知識 補足

☆≪「現代の教育学」を私学的切り口で読む【03】 知識 補足 で、こんなことを書いた。

私立学校は、メタ認知を大事にする。論理的思考力で終わらずに、批判的思考や創造的思考を教育に組み込む。・・・・・・そのための授業は「リサーチ―ディスカッション―編集―プレゼン」というメタ認知フル稼働のプログラムが考案され実践・・・・・・

☆このようなスペシャルプログラムを組み立て実践している私立学校を思いつくまま列挙してみると、

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「現代の教育学」を私学的切り口で読む【02】 言語 補足

☆≪「現代の教育学」を私学的切り口で読む【02】 言語≫で、次のように書いた。

既存の事物を超えて、現実そのものから生まれる言葉を駆使できるようになるには、教科書を捨てねばならない。現状の公立学校では、これは不可能なのだ。私立学校が教科書を超えるというのは、たんに難しい問題集を使うという意味ではなかったのである。まして生徒募集のPRなどでもない。もっと深い意味が横たわっていたのである。

☆では、たとえばどの私立学校の言語教育活動が典型的なケースなのだろうか。

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「現代の教育学」を私学的切り口で読む【01】補足

☆「現代の教育学」を私学的切り口で読む【01】で、

公立学校は能力主義というメリトクラシーの枠内で教育改革をしていることになる。ところが私立学校の多くは、建学当初から、子ども一人ひとの才能を認める才能主義である。しかもそれが正当なのは、建学の精神・教育理念に基づいた才能主義であるからだ。

☆と書いたが、なぜ理念があると才能主義を担保でき、理念がないと担保できないのか。

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今秋 神奈川と東京の新しい合同説明会 私学の存在理由を問いかける

☆今秋、興味深い合同説明会の実験が、神奈川と東京で行われるようだ。

☆9月29日藤沢市民会館で、≪校長32名が語る「私学の強さ」(Netty Land講演会)≫が開催される予定

☆財団法人神奈川県立中学校高等学校協会 理事長で聖光学院中学校高等学校校長の工藤誠一先生が、このイベントの巻頭言でこう語っている。

文部科学省や教育委員会を頂点として組織されている公立学校における教育は、その時々の政治によって大きく左右されるという現実があります。現状のような政治的流動性が懸念されている状況下では、ポピュリズム的かつ思いつきの政策によって公教育が混乱することは必至であります。私は、混迷の時代であるからこそ、時代を超えて建学の精神を堅持しつつ一貫した教育方針をとっている私学に、お子さんを通わせることの意義は大きいと確信しております。

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2つのエクセレントスクール[15] 武相の夏

「2つのエクセレントスクール[10] 武相の気品」のつづき。

☆はじめての裁判員裁判の判決がでた。各テレビ局や新聞各紙は、そのニュースを大きく取り上げてきた。専門家も登場し、専門用語もわかりやすく解説されていた。

☆今月30日には総選挙。政治や小選挙区の話など、政治のキーワードを国民は学ぶチャンスを得ている。金融危機などは、ファイナンシャルな用語や経済サイクル、景気と財政の関係など難しい話になる。

☆しかし、こと教育の話題になると、国民が教育の専門用語や学びの理論を口にするのはまるでタブーだ。はっきりいって、政治や経済、法律よりよほど易しい教育学のキーワード。教育・子育て選挙と言われていながら、学費の話と学力(といっても得点力の話)の話で終始する。

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マイクロソフトとベネッセと私学の連携が映し出すコト

☆本ブログ「進むベネッセ進学指導支援戦略②(6月23日)」で、私立学校とベネッセとマイクロソフトが連携して、ロボットを作り、パフォーマンスを競うプログラム(CEP)の動きが加速していることについて紹介した。

☆あれから一か月以上過ぎたが、その間に大きな進展があった。すでに、麻布学園、鴎友学園女子、慶應義塾湘南藤沢、駒場東邦、白梅学園清修、聖光学院、西武学園文理の計7校、約250名の中・高生たちがプログラムに参加し、成果をあげたようだ。

関連記事) 理数系人材教育の具体性 -ロボットプログラミング講座-

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7月アクセス数の多い学校記事ベスト30

☆2009年7月6日から8月4日の一カ月間、アクセス数の多い記事のうち、学校に関する記事のみ抽出した。ベスト30を公表する。

*なお、このベスト30の中に多くランクインしている「2つのエクセレントスクール」シリーズを書くきっかけになった「変わる教育 【04】 桐光学園と御三家の違いから見える未来」は、このリストの中にはいっていない。というのもこの記事は、本ブログとは違うブログ(本間勇人 の Goodware Times)に載せたからであり、この記事のアクセスが多いのは言うまでもない。

☆夏休み以降、学校選択はだいたい固まるはずだが、そのヒントとして参考になれば幸いである。

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