白梅学園清修の夏空間
☆お盆休みも終わり、白梅学園清修の夏学校が再開した。講習・補習コースがずらりと用意されているというのではなく、生徒が自分のプランに従って学ぶために夏休み登校してくるのだ。
☆自宅で学ばずに、学校にやってくるのはなぜか生徒に聞いてみると、
質問したいときに、すぐに先生に相談できる。
友達がいるから。
校内なら、無線ランでノートパソコンをどこでも使えるから。
☆という回答が返ってきた。中2の生徒は夏休み前半に行ってきた英国研修のレポートをまとめに来ていたし、マイクロソフトと連携して行っているロボット組み立てとデザイン・プログラムに参加した生徒は担当の先生と今後のプログラムの打ち合わせをしたりしていた。
☆4年生は、一人で進学準備のために勉強している姿が多かった。道元(みちもと)先生によると、
全学年がそれぞれ思い思いに勉強している姿をみていると、学年があがるにつれ成長していることがわかります。考える深さや広がりの違いも、対話しながら実感できます。
☆と感動しながら、生徒を見守っていたが、同時に子どもたちがどこまで考え表現していくかをカリキュラムやプログラムの形にするヒントが目の前にあるということも忘れない。
☆日本の今までの教育では、論理的に考えるプログラムはなんとか行われてきたが、本当はクリティカル・シンキングまでできるようにしないと、学校の世界から外の世界に出たときにサバイバルできないのだと。大学に入ることだけではなく、そのあと実社会の高く厚い壁を乗り越える思考力を育てたいと語っていた。
☆雰囲気の良い女子校、世界の痛みを感じることができる女子校。しかし、男子とは違い、一歩外に出れば女性の生きる道はまだまだ険しいのが日本。そこまで考えているのが白梅学園清修の教師なのだ。
☆それにしてもたしかにそれぞれの考えるスタイルに合わせて多様な空間があるのが同学園の教育空間。一人で考え抜くのもよし、仲間と話し合うのもよし、教師と額を合わせて考えるのもよし、教室の講義を聴くのもよし、回遊式の廊下を歩きながら教師と話し合うのもよし・・・、本当に様々な考える姿勢をピタッと空間がサポートしているのに、改めて驚いた。
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