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受験市場オススメの中高一貫校 [1]

☆サンデー毎日(2009年9月6日号)に「学習塾が勧める中高一貫校(首都圏有名407塾塾長・教室長アンケート)」が掲載されている。受験市場の志向性がくっきり表れていて面白い。

☆受験市場の戦略は、まず公教育の不信をうったえ、それを払拭するために私学の面倒見のよさを強調する。消費者の安心・安全欲求に対応している。もちろん正しい。しかし、私学としては、カウンターであるよりは、公立学校の教育改革のヒントを身をもって示しているという自負があるだろう。

☆公教育不信の避難所というイメージとはだいぶ違う。むしろ使命感がある。受験市場と私学市場の微妙な差があるかもしれない。

☆そしてなんといっても、大学合格実績の良さを強調するのが受験市場だ。これも私立学校にとっては、ちと違う。受験市場は、あくまで消費者の個人の生き方を尊重する。顧客満足度第一。しかし、私学市場は、理念なき個人主義はちと困る。共にいきる個性的でユニークな生き方を使命としている。しかし、受験市場の過度な競争は、理念なき個性化を強化する働きに傾きがち。

☆競争市場主義から共創市場主義へシフトできないものか、私立学校は常に心を痛めているのである。

☆さて、そういう受験市場と私学市場の差異を埋めるにはどうしたらよいのか。たとえば、「最近、合格実績が伸びている」学校ベスト20のリストが掲載されている。紹介すると、

1 開智

2 青稜

3 栄東

4 洗足学園

5 渋谷教育学園渋谷

6 吉祥女子

7 市川

7 東京成徳大

9 専修大松戸

9 淑徳

9 横浜雙葉

12高輪

12本郷

14順天

15麗澤

16豊島岡女子

17京華

18中村

18広尾学園

18八雲学園

☆この20校のうちクオリティスクールあるいはエクセレントスクールが65%である。35%はエリートスクールである。

☆クオリティスクールは、大学進学実績や偏差値よりも教育の質を重視し、リベラルアーツ教育をベースにしている。エリートスクールは、大学進学指導プログラムがベース。エクセレントスクールは、リベラルアーツと大学進学指導プログラムの両方を統合している。麻布学園ではないが、二兎を追っているわけである。

☆したがって、クオリティースクールもエリートスクールもエクセレントスクールにシフトする動きを鮮明にだすことによって、受験市場の意識も変わるし、変わらなくても結果的には私学市場ともっと協調できるわけである。

☆受験市場と私学市場では、企業と学校の差異はなくならない。競争市場と共創市場は常にぶつかり合う。しかし近代官僚的教育という強制市場とは互いに連帯して教育の質を担保する協力はできる。

☆ただ、政権交代選挙で、自民が野党に回ることになれば、塾にとってはおいしい話があるわけだから、いいとこどりをする動きは当然出てくると、今から予想されている。私立学校が感じる痛みから解放されることはどうやらないのかもしれない。

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