受験市場から教育多層市場へ [04]

受験市場から教育多層市場へ [03]のつづき。

☆今月末、ある学校に招かて講演したレジュメから、世界や社会の動向をまとめた部分を参考までに掲載する。世界と学校のつながりを考えるヒントになれば幸い。

§０　はじめに　問題とは何か？

　【省略】

§１　世界の動向

１）世界の動向を表すキーワード　グローバルからクリエイティブへ

①　クリエイティブ資本主義
②　クリエイティブシティ
③　クリエイティブクラス　人的資本からクリエイティブ資本へ
④　クリエイティブリーダーシップ
※参照＞デイビッド・ルークとウィリアム Ｒ.トーバート
「リーダーシップの７類型　変革リーダーへの進化」
（DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー2005年9月号所収）
⑤　クリエイティブスクール（クオリティスコアでポジショニングを想定する）
⑥　クリエイティブコミュニケーション　
⑦　創造力の時代　≪ミクロとマクロ≫・≪自己と世界≫をつなぐ基準をクリエイト
⑧　近代の革命→世界大戦→文明の衝突→友愛革命→NEXT
・カント、アダム・スミスの脱構築の時代　2003年2月15日「ハーバーマス論文」
・ＥＵ初代大統領の選出・ＥＵのアイデンティティ形成・太平洋国家
（アメリカ合衆国→ヨーロッパ合衆国→アジア合衆国（太平洋国家）→…世界合衆国）

２） 時代と学校　麻布氷上校長の論考
　　
①教育学の時代認識断絶問題
②時代と学校を結び付ける意義
③能力と才能の断絶（学校教育法の改正問題） 

§２　外部環境の変化　「クリエイティブ○○へシフトするか」

１）欧米環境の変化

① ベルリンの壁崩壊・冷戦終焉・IT革命・ITバブル崩壊・世界同時テロ＆不況
② EQ・MI・３X　熟練・統合・創造・尊重・倫理
③ OECD/PISA　包括的評価から形成的評価へ、そのための基準(criteria)
④ 脳科学の10年
⑤ コミュニケーションの質　ハーバーマス、ローティ、デリダ、ガタリ

２）国内環境の変化

①　文化コンテンツ　英米VS独仏　日本はどうするか
（ユネスコ主催の国際会議で「文化表現の多様性の保護及び促進に関する条約」（Convention on the Protection and Promotion of the Diversity of Cultural Expressions）が2005年採択、2007年発効。日本は批准していない。）
②　18歳成人問題
③  裁判員制度
④  ゲーム　グリー　田中社長　1500万人が利用
社会心理学者のスタンレー・ミルグラム「Six Degrees of Separations」（六次の隔たり）仮説から名付け。「知り合いから知り合いへ人のつながりをたどっていくと、6回のつながりで世界の全ての人に行き着くことができる」
⑥ 　脳科学　茂木健一郎氏　サイコバイオロジー
⑦ 　日本の人口減少　量から質へ
⑧ 学習指導要領改訂　脱ゆとり　言葉力、クリティカル・シンキング、思春期学
⑨ 大学全入時代　高大接続テスト　教育は常に反動なのか　それともGPＡの活用？

３）○○エリアの環境の変化　教育関連法規の徹底化

①  高大連携の私立中高一貫校　政治であり教育でない場合？？？？
＊MARCHは、The Times Higher Education-QS は、2009年の世界の大学ランキングトップ200にランクインしていない。
＊MARCHクラスは偏差値と相関していない。
②　○○エリア内に公立中高一貫校の設置
・・・・・・、基本は私立中高一貫校をモデル
文科省による特別措置には注意。
③　受験市場の地図の変化　塾から教育産業へ

４） 家庭環境の変化　無意識のゴースト化

メタファー力の低下・ダブルバインド回避のためのメタファーを構築できない。エディプス・コンプレックスを超えられない。プラシーボ効果・ピグマリオン効果・自己成就予言・ゴーレム効果・ラべリング理論・ハロー効果という言説の呪縛

①破たん（男女共同参画社会に関する世論調査　平成19年8月）
②父親の抑圧の暴力化・物理化
③モンスターペアレンツ

§３　○○学校の今後のポジショニング　

１）、２）【省略】

３）まとめにかえて

3つの解決タイプ
○撤退タイプ
○妥協タイプ
○創造タイプ

創造タイプで問題をクリアするには、・・・・・・他の学校にない、たとえば麻布とは違う、理念やビジョンのあり方をつくる必要がある。・・・・・・