学力格差は「きずな」差であるコトとは?
☆日経新聞(2009年11月30日)の教育ページで、志水宏吉大阪大学教授が、これまでの全国学力テストを分析して、子どもの学力格差を生む主な要因が、都市部と地方との間の「都鄙格差」から、子供と地域や家族との「つながり格差」へ移行したと指摘している。
☆豊かな社会関係資本は、かつては都鄙格差があったが、今日では地域の違いではなく、人間同士の絆の濃密差にあらわれているということだろうか。
☆たしかに、学力テストのアンケート調査とテストの結果のクロス統計をとっていくとそういうことが言えるのだろうが、膨大な税金をつぎ込んだ割には、当たり前の結果ではないだろうか。
☆むしろ社会関係資本とは何か、絆とは何かを追究しなければ、何の解決も生まれないのではあるまいか。コミュニケーションの構造は、かつては同質だった。だから、都鄙格差が生まれたのだ。機会と投資の量によって格差が明瞭だったのだろう。
☆ところが今日は、コミュニケーションの構造に差異がある。どんなに機会と投資量を増やしても、ある一定のコミュニケーション状況では、学力は伸びない。
☆では、そのコミュニケーションの構造の差異とは何か?それはまだ解答がでていない。というより政府も教育委員会も当たり前すぎて興味と関心を持っていない。
☆学力差はコミュニケーションの構造の差と相関するのは、あまりに当たり前なのだ。だからこそ、気づかなければならないのに、看過してきたのだ。
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