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クオリティスクールの新コンセプト[017]普通部の応募者過去11年で最低

クオリティスクールの新コンセプト[016] のつづき。

Photo ☆慶應普通部の最終応募者が集計されたようだ。680名で前年対比79.2%。デフレスパイラルへの影響もあるが、それにしても11年前の2000年からたどってみても最も少ない。

☆グラフを見ればわかるように、昨年は隔年現象。それ以前は経済の回復傾向に呼応している。だから、隔年現象と経済的影響の複合的なものだろうが、それにしても極端だ。

☆経済状況の悪化の影響が、受験生の親の台所を直撃しているだけではなく、慶應OB・OGの経済ネットワークを直撃し、福沢諭吉効果を喪失している可能性がある。

☆大学の価値や魅力の低下は慶應も例外ではなくなるということか。受験市場も経済的影響を受けて、大手塾も教室展開を縮小している世の中だ。

☆受験市場が支えてきた幻想、早慶上智・MARCHというピラミッド構造も崩れ始める可能性はある。本物志向の大学はどこか。そういえば地方の国立の医療看護系の大学が人気だとテレビで報道していたのは、なにか関係があるのかもしれない。

☆実際、開成学園の在校生が、かつてほど東大の存在意義を感じなくなってきているとも言われている。それぐらいポストモダニズムの風潮は大きな物語を無化しているのかと驚くばかりなのだが・・・。

☆大きな物語には権威の同調抑圧と本物の価値の両方があるから、無化は痛しかゆしなのだが、ともかく21世紀への転換が本格的に起こっているのかもしれない。

☆危機がおとずれたとき、粋でないねエ野暮だよといわれてきた本物志向が力を発揮する。哲学なき実学はサバイバルの局面では役に立たないということだろう。

☆慶應普通部の応募者減少は、隔年現象と景気の影響ということだけなのか、それとも時代の精神とのGAPを表しているのか、その判断はもう少し経たないとはっきりしない。

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