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クオリティスクールの新コンセプト[022]

クオリティスクールの新コンセプト[021]のつづき。

先日編集・企画・出版をてがける株式会社「銀の鈴社」の社長西野さんと電話で話をする機会があった。西野さんは、私立中高一貫校の中でも教育のクオリティを大切にしている学校の表現の支援をされている。

☆100周年を迎えた中村学園の周年誌も編集しているし、私立学校の先生方の創造的な授業の勉強会も支援している。その会で発表された先生方の授業レポートを書籍として出版もしている。本物志向の会社で、私学市場に咲く野のすみれのような存在。

☆児童文学の支援もし、「谷川俊太郎さん」や「まど・みちおさん」をはじめとする何百人もの詩人と協力して子どものためのジュニアポエムの詩集をシリーズで出版している。その中から中学入試問題や教科書でも採用されることもあるぐらい。

☆それに福田恒存とともに文学の学会誌も出されていた時もあった。それゆえ万葉集や日本画にも造詣が深い。

☆さて、そんな西野さんだからこそ、私学の現状を心配し、応援していこうという話で盛り上がったわけだが、私学の現状を心配する切り口がおもしろい。倍率速報を見て、私学の現状を理解するのではなく、出版業界の動きから身に染みて感じる話をされるのである。

☆出版業界に限らず、どこもたいへんなわけだから、当然私学もたいへんだというだけではない。出版業界も、他の業界と違わず、目先の利益に奔走せざるを得なく、創造的な編集より、今まで蓄積してきたものを編集してなんとか乗り切ろうという動きが見え隠れする。

☆しかし、出版こそ時代の精神に敏感でなくてはならず、その精神を本物へと導く編集活動をしなくてはならないのではないかと。つねに根源的な精神に立ち返り、時代の精神に息吹を注ぐ。まさに≪私学の系譜≫そのもの。私学から銀の鈴社が愛されるには、そういう理由があったのだ。

☆表層的な変化ではなく、地殻変動によって本物の精神が現れ出でる時代を私学と共に創っていきたいという祈るような言葉を拝受した。

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