クオリティスクールの新コンセプト[032]
クオリティスクールの新コンセプト[031] 駒東と桐朋のつづき。
☆聖光学院1回目の最終出願人数は、726名。昨年対比89.1%。しかし、隔年現象だから、実質は変化がないとみなしてよいだろう。
☆慶應中等部の最終出願は、男女合わせて昨年対比106.0%。2008年との対比では103.4%。やはり変わらない。多少聖光と慶應中等部の男子の入れ替わりはあるぐらいの違いではないか。
☆雙葉の最終出願数は387名。昨年対比は62.8%だが、これは昨年サンデーショックだからしかたがない。ただし、2008年との対比は84.9%で、桜蔭や女子学院に比べ、減少率が激しい。
☆保護者の世代が新人類世代に突入しているから、もしかしたら旧ブランドに関心が薄れている可能性はある。
☆桜蔭やJGのブランド力は、OGが官僚や資格社会で活躍するか、自由を標榜する領域で活躍するかの違いはあるが、常にそれぞれの領域がブランドの特徴を新しく変えていくだけに、そのようなOGを輩出する両校自体のブランド力も自ずと不易流行に映る。
☆しかし、雙葉のブランド力はほぼ不易のままであるのかもしれない。世代論というより時代の精神変遷史のほうが正しいような気もするが、マーケティング的には世代論の方がはるかにわかりやすいかもしれない。
☆雙葉の理念は悠久の歴史の中にあるがゆえに、10年前後単位の世代論に与することはないだろうが・・・。
☆保護者が団塊ジュニア世代に突入すると、そもそも世代論が成り立たなくなるし(高校生あるいは大学生の時代に、ベルリンの壁が崩壊し、ITバブルの中を生き抜いている)、伝統的なものへ回帰する世代に近くなるから、逆に注目されるかもしれない。
☆そういう意味で、雙葉の学内で危機感などあるはずがない。
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