クオリティスクールの新コンセプト[034]
クオリティスクールの新コンセプト[033]公立中高一貫校熱収束かのつづき。
☆駒場東邦の最終出願数は598人。昨日より8人増えたが、結局昨年対比90.9%で伸びなかった。
☆早稲田中の1回目の最終出願数も、昨年対比87.6%、2回目は85.3%。
☆早稲田高等学院や中央大附属など新設校も増えたので、しかたがないが、やはり世界同時不況と民主党の公立支援が効いているか。
☆一部マスコミも、昨年までは私学を持ち上げていたが、最近では私学バッシングとも思えるような記事も掲載されている。
☆本質や根源的なものには、ますます無関心になるストーリーが描かれているのではないかと恐ろしくなる。
☆自己保存(利己主義ではない。むしろ黄金律的。私がしてもらいたいことを他者にしなさいという)の欲求と憐みの感情を大事にする自然状態=根源=起源=本質を保守することはできないのか。
☆できないとルソーは言うわけだ。だから学ぶのである。ミメーシスというそのような自然状態を模倣しようというイノベーションが重要なのだとルソーは言う。しかし、にもかかわらず根源に一致することはできない・・・。パラドクス。
☆人間は自然状態から自由なのだが、それはイノベーションによって自然状態を模倣しなければならない自由。自然状態のミメーシスを無視した時、そのシステムは破壊に進む。脳科学は自然状態の模倣という限界をあえてルール化しなければ、人間はますます改造人間に近付くだろう。
☆≪私学の系譜≫は、このパラドクスを引き受け、解き続けることを説き続けている。
☆しかし、優勝劣敗という近代官僚システムはこの自然から自由になることだけを考えている。この枠組みの中のエコシステムは、自然状態を模倣することではない。自然を括弧にいれて、エコシステムという商品をイノベートすること・・・。
☆ミメーシスあるいは再生としての創造ではなく、自然を不可知としするシステムに自閉することを創造だとみなす社会。官僚システムそのものの日常化なのである。
☆それを見破るものの見方・視点を養う学びの環境=≪私学の系譜≫へ。だがしかし、本来そういう環境だったはずなのが、アレぇ、どこか違う、つまり偏差値と大学進学実績だけで選ばれることに満足している学校は、結局学費の比較で淘汰されていくのではないか。
☆駒東や早稲田中がそうだというわけではもちろんないが・・・。
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