クオリティスクールの新コンセプト[041]中学受験不況知らず???
☆明日から東京・神奈川エリアの中学入試が始まる。今日、明日力が発揮できるように、受験生はリラックスして一日を過ごしていることだろう。そうはいっても緊張はなかなかほぐれないだろうから、軽く身体を動かしたりしながら、平生通り最終チェックをして明日に臨んで欲しい。
☆さて、もはや受験生は気にする必要が全くないが、こんな記事が産経新聞から配信されている。
東京、神奈川で2月1日から私立中入試が一斉に始まる。大手進学塾によると、今年の中学受験は不況の影響で併願校数を絞る傾向が出ているものの、受験者数は「昨年並みか微増」(日能研)となる見通し。
☆この世界同時不況や世界の混迷に背を向けて、中学受験の世界だけが特別であるという世界認識はどこか変ではないかなと思う。
☆受験市場自体縮小し、統廃合されているのに、なぜ中学受験生は不況でも減らないと主張できるのか不思議というより、世界の問題に関心がないと主張できるのは七不思議ではないか。
☆安穏と大丈夫だと思っている私学人はいないことはわかっているはずなのに、毎年このトーンのメッセージを流すのは、CSRの問題はないのだろうか。
佐賀県唐津市に今春新設される早稲田佐賀中学の入試が1月24日に初めて行われ、定員120人に対する倍率は7倍を超えた。同校は、早稲田大学創立125周年の一環で、創立者・大隈重信の生誕の地に新設された話題の中高一貫校。首都圏では、早稲田高等学院の中学や中央大学付属中学も新設され、「付属中人気」が今年も継続している。
☆しかし、早稲田高等学院の倍率は3.7倍だし、中央大学附属中学も1回目は3.8倍で、期待ほどではないというのが本音ではないだろうか。
☆表現の自由だし、予想に過ぎないから、良いと言えば良いのだが、世界の痛みを引き受けて、自分の利益のためにではなく公のためにフンバレルリーダーを教育する拠点である私学に入門させる受験市場としては、世界の問題に無関心であることを表明するというのは・・・どうなのだろう。
☆もっとも私学市場と受験市場はそのぐらい全く別の基準で機能しているということであろうが。
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