クオリティスクールの新コンセプト[050]5日以降の学校選択
☆今浅野の合格発表が行われているところだが、まずは今日が中学受験の1つの山というか1つの区切りである。
☆明日以降は、さらに挑戦する受験生と受験する学校を再考する時間をしばしとる受験生と分かれるかもしれない。
☆この後者の場合、1つ考えてみる視点として、6年間は子どもの大事な成長飛躍の時期だということを改めて加えてはどうだろうか。
☆多くの子どもたちはこの思春期をそんなに意識しなくても通り抜けていけるのだが、最近は素通りも多い。大学受験勉強という進学教育が、思春期の大事な寄り道を誘惑とみなし、そこを避けて効率的合理的に勉強して大学に合格することをよしとする価値観を脱却できないまま歩んでしまうことが多くなっている可能性が高い。
☆社会に出て挫折に弱い若者が増えてきていると呼ばれているのもそこに関係ないわけではないだろう。従来の挫折は日本の社会だけで起こってきたから、解決の公式があった。しかし、日本で起きているのに、あちら側の世界から衝撃はやってきているのである。
☆これからは国際社会で活躍するリーダーにならなきゃとか、いや別に日本で生きていけばそれでよいと思ったとしても、どちらにしても外国の方々と日常生活の中で暮らしていかなくてはならない。向こう側の世界という未知との遭遇。
☆エコロジカルな生活は、自然を大事にしていけばそれでよいわけではなく、国際政治の問題になっている。そんな大きな話関係ないと言いたいところだが、国際軍事力はエコな生活とは何かという知略によって支えられる時代を迎えている。日々の生活はそのまま世界につながる。
☆ピカソもイサムノグチも、カンディンスキーやパウル・クレーも、ジョン・レノンも芸術作品を通して戦争と対峙しているが、より芸術は平和の活動に重要になるだろう。
☆つまり、丸山真男ではないが、「タコつぼ型」思考ではなく、「ササラ型」思考へのシフト。要するに自然と社会と精神を横断し結び付けることができる「根っこの思考」が形成できる教育環境やプログラムを持っている学校選びも重要ではないか。
☆氷が溶けたら何になる。水になる。正解!ではなく、春になるのも正解ではないか。大事なことは、両方の回答が正しいと言える条件は何かについて表現できる根っこの思考が求められている。1メートルのひもを3等分してみよう。割り切れないのにリアルには3等分できるのはなぜか。数のルールの問題をきちんと表現できるか。割り切れるかどうかの言語表現とリアルな事象の対応が違う。そこを対応できる表現の発見とリアルの対応が腑に落ちる根っこの思考だ。
☆偏差値と大学進学実績という視点だけで選ぶのは「根っこの視点」ではない。日本というガラパゴス社会で生きてこれた従来の「タコつぼ型」の視点である。過去を重視するか、現在を重視するか、未来を重視するか、明日からの中学受験の第二の山は、どれにカケルかである。
☆明日から受験できる「根っこの思考」を鍛えることができる学校は、たとえば次のような学校だと思う。学校選択に迷ったら調べてみてはいかがだろう。思いつくまま並べてみる。
本郷
逗子開成
攻玉社
鎌倉学園
山手学院
獨協
かえつ有明
藤嶺藤沢
佼成学園
聖学院
立正
横須賀学院
武相
洗足
晃華
三輪田
国学院久我山
横浜女学院
八雲学園
中村
白梅学園清修
富士見丘
東京女子学園
佼成学園女子
淑徳巣鴨
函嶺白百合
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