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クオリティスクールの新コンセプト[054] 中学受験はまだ続く

クオリティスクールの新コンセプト[053] 受験生総数昨年に及ばないか?のつづき。

☆多くの私立学校が入学手続きの締切日を迎えている中、不思議な話を耳にした。それは、いざ手続きしにいってみると、第一志望の学校だったはずなのに、なぜか違和感を感じ、他の合格校を検討してみた。すると、そこが本当に行きたい学校だったと気づき、急きょ第一志望校を手続きの段階で変更したという話なのだ。

☆良く聞いてみると、併願校を決めるときに、必ずしもすべての併願校の説明会に足を運んでいなかったということのようだ。第一志望校以外は、塾の先生のアドバイス情報で決めているというケース。

☆そこの塾のアドバイザーは、すごい目を持っているということなのだろうが、ただ学校に必ずきちんと行ってから、出願するようにということを徹底していなかったことにはなる。もっとも、それは保護者の選択判断だから、どうしようもない。ともあれ、やはり塾のアドバイスは重要だということの1つの例ではある。

☆しかし、さらに話を聞いてみると、手続きに違和感を感じたのは父親だったということだ。ずっとお母さんにまかせっきりで、父親は偏差値とネームバリューというブランドという企業的視点でアドバイスをしていて、家族もそこに何の疑いももっていなかった。

☆最終的な手続きのところで、では行ってくると父親がはじめて中学受験にかかわった瞬間、企業の現場感覚が第一志望だった学校の雰囲気に違和感の信号を感じたということらしい。

☆手続きの締め切り前だったので、一度家に帰って相談したようだ。はじめての家族での学校選択ミーティング。どんな話をしたのかはわからないが、これはこれでドラマである。

☆そして、まだ説明会に参加していない学校の門をたたいた。いろいろ質問してみたようだ。そして父親は何かを確信したようだ。決め手は、その学校の先生方のコミュニケーションシステム。もちろんおもてなしの気持ちとか、ウェブを活用した連絡システムとか、そういうところにも感動したらしいが、それはどこの学校でもあることだし、技術的なことやネット関連装置は導入すればよいだけなので、そこが核心的ポイントではなかった。

☆人間関係をつくる距離感の爽やかさだったらしい。つまり、傍観者でもないが干渉者でもない。話し相手にストレスを与えない距離をつくりながら、話すというか、常に相手が選択判断できるようなコミュニケーションに感じ入ったということらしい。

☆押しつけがましくないが、だからといってどうぞご勝手にという姿勢でもない・・・どうも理解が難しいけれど、それだけに感動があったのだろうか。

☆おそらく信じて疑わなかった幻想が崩れたという気づきやコペルニクス的転回を感じたのだろう。

☆もちろん、逆の話も他から聞いた。第一志望校は残念だったが、第二志望の学校には合格していた。手続きしにきたときに、ここがやっぱり第一志望校です。よろしくお願いしますと先生方と話していたのに、繰り上がり合格の知らせがきたとたん、やっぱりはじめの第一志望校に入学しますと。

☆人生はいろいろということだろうが、苦笑されている先生方の顔がつい目に浮かぶ。

☆さて、たとえば、鴎友学園女子のように2月10日以降に入学手続きの締め切りを設定している学校がある。本当の第一志望はどこか想いを巡らす機会はまだ続いている。

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