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クオリティスクールの新コンセプト[072] 武蔵野女子学院の潜在力

クオリティスクールの新コンセプト[071] 東京神奈川が語る私立中高一貫校の魅力 了のつづき。

☆武蔵野女子学院の根底に流れている気概は、創設者の高楠順次郎の想いである。やがて訪れる時代の暗黒の幕を払拭する女性を輩出する教育を実践するのだという想いである。

☆この暗黒の幕とは、先進諸国の少子高齢化による優しき世代間対立であり、テロによる平和構築の新たな局面であり、脳科学進歩による新たな排除型社会の出現の恐れであり、クリーンテックによるエコの商品化によって、さらに自然との一体化を離れるパラドクスなどである。これがバブルが別の顔をしてやってくる時代の暗黒の幕であろう。

☆武蔵野女子学院はこの暗黒の幕を除きうる可能性を追究している。しかし、そのことを受験市場はなかなか理解しないようだ。それでも、同学院はフンバッテいる。その意志が、今年の中学入試の応募者数に表れている。

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☆定員190名で、3回入試を実施しているわけだから、安定的な生徒募集を行うには、総応募者数は1,000人を超えなければならないだろうが、この経済的不調な時期に、少しでも右肩上がりになることは、生徒獲得戦略の創意工夫や努力があったことを示唆している。

☆私立中高一貫校は、附属大学や併設大学がある場合が多いが、女子校では、進路先の大学の活力が低迷している場合が多い。それゆえ、併設大学を進路先として選ばないようになって久しい。

☆しかし、武蔵野女子学院の併殺大学である武蔵野大学は、共学化して以来、文科省から国際的な研究拠点(COE)や特色ある教育実践(GP)のプログラム予算を獲得しており、中堅大学としてその飛躍ぶりが注目されている。「週刊ダイヤモンド(2010年2月27日号)」でも大きく取り上げられている。

☆看護系や薬学系、児童学科などの学部学科が充実し、資格や就職率のランキングが飛躍的に高くなっている。したがって、武蔵野女子学院から武蔵野大学への進学も37%を超えている。

☆せまりくる暗黒の幕を除き得る教育力をグループ全体でつくりあげ、なおかつ他大学の選択もできるオープンシステムを形成している。

☆高齢者の活力を引き出す潜在力、子どもたちの才能を開花する潜在力、エコをエコとしてとらえる本物の視点を持続可能にする潜在力、新たな平和構築への潜在力などが蓄積されているのが同学院である。

☆桜の季節にキャンパスを訪れてみてはいかがだろう。桜の木の根元に眠る潜在力を感じるはずだ。

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