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クオリティスクールの新コンセプト[073] 香蘭の次のステージ

クオリティスクールの新コンセプト[072] 武蔵野女子学院の潜在力のつづき。

☆今春の香蘭の中学入試の応募者数は、昨年対比70.9%。しかし、これは昨年がサンデーショックの年だったから仕方がない。ただ気になるのは、2004年以降の応募者数の中で、最も少ないのが今年の入試だったということだ。

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☆定員160名で入試回数は1回だから、480名応募者を集めれば、安定した入学者数を見込める。したがって、今のところ学校当局は問題を感じていないかもしれない。もともとファン層の厚い女子校であるから、320名ぐらいの応募者数で全く構わない。ますます問題を感じることはないだろう。

☆そして、それでよいのだと思う。ただ、2004年以降の応募者数増加は、2回のサンデーショックをバネに使ったというような技術的なものではなかったはず。

☆2007年の120周年を迎えるにあたり、教育空間の整備、SE(Self Enrichment )学習の取り組み、アメリカ・カナダ・イギリス・韓国などの国際交流の本格化など新しい取り組みをガンガンやってきたのである。

☆教育空間と言っても、施設や設備が完備したというハード面より空間が生徒の心に語りかける聖なる雰囲気を大事にしている。つまり2004年以降の新しい取り組みは、すべてソフトパワーの強化だったのである。もちろん約50%は立教大学に進学できる香蘭独自の強みもある。

☆このような教育の質の向上が、外部にいても伝わってくる勢いが、生徒募集増につながっていたのではないだろうか。

☆しかし、本来エンリッチメントな精神は、もっと多様なな知見のインターフェースを生み出していくはずであるが、それが見えない。そうだとすると、本来ソフトパワーだったはずのプログラムもパッケージ化し物象化する。

☆香蘭の教育の特徴は、すべての学びがぶどうの木の樹液のように有機的につながっていて、オプションという位置づけがないはずだ。しかし、パッケージ化したプログラムは、オプションに過ぎない。

☆もしオプションが前面にでて、それが香蘭の教育だと思われるのならば、それは違うだろう。しかし、その何かが違うという感じ方を学校側が無視したとしたら、そこからコミュニケーションの質の劣化が始まる。

☆そうならいように、新しい取り組みをどのように有機的につなげていけるのか。それが香蘭の次のステージのような気がする。1回入試でフンバッテいる学校なだけに、ぜひともどこまでも質の向上によって多くのファン層の持続可能性を追究することを祈っている。大きなお世話だと言われるであろうが・・・。

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