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クオリティスクールの新コンセプト[078] 桐朋女子型モデルの優位性

クオリティスクールの新コンセプト[077] 東洋英和中学の不易流行の兆しのつづき。

☆2004年以降、桐朋女子はそれまで2日入試だったのを単日入試にした。すると生徒募集は1.5倍にはねあがった。2004年はサンデーショックの年でもあったから、戦略は大当たりだったのだろう。

☆それ以来、応募者総数は300人以上をキープしてきた。今年もぎりぎりではあるが維持している。

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☆他の学校の場合だと、定員が200名だと600名ぐらい応募者を確保しなければ、入学者の質量の両方が安定しない。

☆しかし、桐朋女子の場合、筆記試験と口頭試問というハードな試験であるがゆえに、覚悟を決めて受験しなければならないから、もともとファン層入試であり、倍率も1.5倍あれば十分である。

☆経済不況と受験生の数が減る中で、桐朋女子モデルは受験市場に右顧左眄しない1つの有効なモデルかもしれない。

☆しかし、それには条件がある。生徒が自ら選択判断できる思考力を身につけるプログラムが確立されていること。その独自のプログラムが結果的に大学合格実績に結び付くものであること。世界に開かれていて、学内外でコミュニケーションが取れること。世界の市民と信頼関係を結べる文化的教養の視点を身につけていること。独自路線と普遍的精神が交差できる寛容性や共感性があることなのである。

☆そういう意味では、桐朋女子は、そのほとんどを満たしている。ただし、世界に開かれていて、学内外でコミュニケーションがとれるかどうかは、生徒の場合は羽ばたいて、その先でコミュニケーションをとらざるを得ないから、心配はないが、学内にとどまる教師の言説が、学内でしか伝わらないことばになっている可能性がある。

☆権力教養人から大衆教養人にシフトしている昨今の流れにあって、教養の質のあり方に改革の必要性を学内の教師が感じているかどうかはわからない。これは武蔵の場合にもあてはまる。

☆この教養の質のズレがあった場合、人の心はだんだん離れていく危うさもある。権力的教養にはクリティカルシンキングで、大衆には迎合せず、大衆教養人と協力しあっていける知性が私学に求められているような気がする。。。

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