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村田学園小石川女子中学校のオープンキャンパスに参加者集まる

☆村田学園小石川女子中学校の小林隆司先生からメールをいただいた。今回進路指導部から入試広報部に移ったということだ。

☆小林先生は、進路指導のみならず、中学開設のときからサイエンスレディーを養成する学びのプログラムをデザインしてきた。その先生が入試広報部に移ったということは、同学園は生徒獲得戦略にいよいよ本格的に力をいれるということを示唆している。

☆急激に高人気を達成し持続している中村中のように、授業という教育の質をきちんと表現しようということだろう。この流れは今年の多くの私立中高一貫校がとる戦略でもある。

☆しかしながら、実際には学びのプログラムをきちんと表現できる学校は意外に少ない。というのもこの学びのプログラムは、世界標準を超えるものでなければならないし、教科学習の話をしてもインパクトがないからだ。

☆本物の世界標準の(あるいは超える)授業を実践していなければ興味深いストーリーを話せないのである。

☆ところが、小林先生が広報戦略に乗り出してくるということは、村田学園小石川女子中学校が開設以来、大学受験教育よりも大学進学準備教育を丁寧に作り上げてきたプロセスをきちんと表現しますよということになる。

☆これははっきりいって、中村中や京北学園(男子校でよかった・・・)に比べ、アドバンテージが高い。両校はこのような世界標準の視野をもって教育を形作っているが、まだそれは完成されてはいない。むしろこの部分では村田学園小石川女子中学校の方が、先を行っている。

☆もしそのことに気づいた保護者が増えたとしたら、昨年までほぼ最後の秘密の花園だったのに、あっという間に人気校になるだろう。私の盟友が少し同学園のプログラムにかかわったが、まだ試行錯誤だけれど興味深いプログラムができあることは間違いないし、なんとも雰囲気がよいと語ってくれた。

☆私も昨年説明会に参加して、本ブログでこう書いている

ほっと安心できるホスピタリティのある説明会。ここにも目立たないけれど小さな野のすみれが咲いているなぁと素直に感じた。・・・・・・・小石川女子の教師は、学びの構造を見える化する議論を、学内で展開していることがわかるのである。ただ、問題は表現が奥ゆかしすぎる。現実を誇張する説明会も困ったものだが、現実を縮小して伝えるのももったいない話だ。

☆いよいよ奥ゆかしい表現から明快・簡明・感銘な表現にシフトするということだろうか。実際、3月21日(日)に同学園で行われたオープンスクールには、悪天候と交通機関の乱れがあったにもかかわらず、60名ぐらいの参加者があったいう。昨年同時期の2倍の参加者だそうだ。

☆この時期からこの勢いというのは、何を意味するのだろうか。世界の中の日本は高度経済成長期のような勢いは望めない。ポストモダンの時期のような、大量消費・大量生産・大量移動を望めない。東大を頂点とする進路指導は、そのような社会を支えてきたが、今やそれでよいのか問いなおされ、世界標準の知恵が必要だという価値の転換が生まれ始めている。

☆いよいよ、そこに気づき始めた受験生・保護者が増えてきたということではないだろうか。フィンランド教育がすばらしいと称賛されて久しいが、もしこのような教育に賛同するのならば、そのような教育はサイエンスレディー育成プログラムを練り上げてきた村田学園小石川女子中学校の教育の質感に同じものを感じるはずである。

☆「これからの学校は世界標準の授業ができるかどうかがカギ」というブログを書いた。村田学園小石川女子中学校は、そのような授業を実践している学校の1つである。

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