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脱ゆとり始動するも

読売新聞(2010年3月31日)によると、

「ゆとり」が特徴だった学習指導要領を全面改定し、学習内容を充実させた新指導要領に基づく初めての教科書で、学力低下不安から内容を増やした現行教科書と比べ、平均ページ数は全体で25%、算数で33%、理科で37%増えた。基礎の反復や実験、観察も増え、情報を使いこなす力、思考力、表現力の向上も意識された。日本の伝統文化も多く盛り込んだ。

☆表面的には良いことである。

☆しかし、こうもある。

教科書の内容は、ゆとり教育を反映した00年度検定の教科書(02年度供給)で大幅に削減。03年度検定(05年度供給)で要領を超えた「発展的記述」を取り入れて増やされたが、今回の検定で「ゆとり」から完全に決別した。ただ、教える内容の選択が現場に委ねられた面もあり、今後は授業時間の確保や教師の質向上が課題となる。

☆結局は、学びの組織のマネジメント戦略が未定。

☆時間管理と人材育成は、ロール、ルール、ツールのうちの前二者だが、この点をどうプランするかがカギ。教科書はあってもなくても実は良いのだが、学びのツールの1つ。最適なツールであるかどうかはわからないが・・・。

☆授業とは学びのプログラムとかプロジェクトという発想が必要。すると、そのデザインには、ロール、ルール、ツールの構成が重要だし、ロールするスタッフは教師一人でよいのか、時間管理、マナーはどうするのか、教科書以外のツール、たとえばノートテイキングについてはどうなのか、ITメディアはどう活用するのか、校外空間や身体調整はどうするのかというような問題をきちんと計算しなくてはならない。

☆こういうプログラムやプロジェクト設計ができないと世界標準にはならない。多くの私立中高一貫校はここが綿密。

☆中学受験をする生徒にとっては、脱ゆとりはある程度歓迎だが、今一歩脱ゆとり政策は誰にとってというのが見えない。

☆中学受験の勢いが増すのは、受験市場にとってはありがたいだろうが、公立学校の現場の混乱による教師や生徒へ再び高ストレス現象を膨張させることにならなければよいが・・・。

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