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明大明治 早慶MARCH線を越境する時

☆このところ巧まずして、どちらが呼ぶというのではなく、不思議にもいくつかの私立中高一貫校の先生と出会っている。それはなぜだろうと思うが、おそらく共通コードは、「私学市場」「理念の現代化」「越境」「横断」「連動」「インターフェース」「正解は1つではない」・・・ということだろうと思う。

☆先日、明大明治の西村英之先生(広報主任・理科)、江竜珠緒先生(司書教諭)、松田孝志先生(社会科)とお会いしたのも、そこにはそのような共通コードがあったのだと思う。

☆2008年に、西調布に移転し共学校になったとき、西村先生からは、お茶の水の文化を、新校舎のソフトパワーに埋め込み、それ以上のソフトの力を生み出していきたいと聞いていた。

☆おそらくそれを受けて松田先生をはじめとする明大明治の先生方の「体験→調べる→議論→編集→プレゼン」といった学びのサイクルが大きく広がるのだろうと思っていたが、しばらくそれぞれの先生方が創意工夫するにとどまっていたのだと思う。

☆しかし、司書教諭の江竜先生のソフトパワーが、それぞれの教師の創意工夫をつないでいったのだと思う。

☆このへんの事情については、時間が足りなく、次回どこかでお聞きすることになり、楽しみにしているが、ともあれ、そのような教科横断型でワークショップ型(講義型ではなく)の授業が、明大明治に染みわたるというのは、どういうことか。

☆それはこのタイプの授業を受けた生徒の言葉に現れている。

すごくレベルアップした感じがして、最初はなかなか授業についていけなかったけれど、分かってくればすごく楽しかった。ある問題の名称を覚えるだけでテストに臨むのではなく、その問題が起こった原因や背景にひそむ問題などを考えて勉強できるようになった。

席移動自由というのが、色々な人と意見・解答を交換できてよかった。自分から考えることができるようになった。

グループの活動でみんなと意見を交換することによって、いろいろな考えができるようになった。

☆教師にとっても生徒にとっても、新しいタイプの授業を受け入れるのは、「質実剛健」という理念の現代化であるし、自ら考えることができるようになるというのも「独立自治」の理念の現代化である。

☆このような授業は、一般ペーパー試験の大学入試の準備に時間をとられないからこそ、できるのだろうが、では、他の大学附属である早慶MARCHがオプションとしてではなく、通常の授業の中で頻繁に取り入れているかというと、実はそうでもないだろう。

☆慶應普通部ではかなり意識されているが、高校からはどうなるかわからない。SFCでは意識されている可能性はあるが・・・。

☆この明大明治の創意工夫は、実は世界標準の授業である。いわゆる一方通行的講義形式の授業は日本標準(明治国家日本のスタイルかもしれない)である。夏目漱石が、大学の授業においては講義形式であり、漱石の文学的おもしろさがセイブされ、小泉八雲の世界標準の英語の授業が、上田敏らによって推奨され、八雲のあとに講義を担当した漱石の授業スタイルが批判された鋭敏な視点に、いまだ追いついていないのが日本標準の授業。

☆そこを越境しようとしているのが明大明治だとすると、ある意味中高レベルでは、早慶MARCH線を突破するのは明大明治ということになるのではないだろうか。

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