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2010年4月

私立中学の春一番合同説明会

☆昨日(4月29日)、立川で、私立中高一貫校の合同説明会、春一番が開催された。

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私立学校の教育と受験市場のズレ④

前回、受験市場の欲求枠ではなく、私立学校の教育の枠を知るには、それを自ら作ろうとしている教師にまずは聞いてみることが大事であると述べた。そしてすでに東京私学教育研究所で発行している「所報74」を紹介し、本誌に掲載されている論文を書いている教師に、ものの見方・考え方を取材されるのがよいと書いた。

☆しかし、どのようなメンバーが論考しているのか、執筆者を紹介していなかったので、ここで、確認することにしたい。大学の教授をはじめ各界の方々も執筆されているが、今回は私立中高の先生方を紹介する。ただし、所属は「所報」掲載時のものである。

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戸板の時代先取り理念「知好楽」

☆戸板中の校長杉岡先生と募集対策室の室長伊藤先生とお会いした。杉岡校長は、ご自身でマナー教育の授業を実践している。

☆しかし、この授業は礼儀作法を教えるのが目的ではない。前向きに生きる型、戸板生としての自覚とプライドの型、人を思いやる気持ちの型など、精神的なものさしとしての枠や型を形成する授業。

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私立学校の教育と受験市場のズレ③

☆受験市場・マスメディアの欲求枠(フィルター)では見えない私立学校の教育の質の枠。この部分を見るには、

①新しい学習理論に基づく授業の構成を見る目を持っていなければならないし、

②思春期を乗り越える生徒のことば力の形成過程を見破る目を持っていなければならない。

③それから、授業の構成とことば力の過程を貫く時代と共振する理念の不易流行という現象を洞察できなければならない。

☆「学習観」「言語観」「理念観」という3つのものの見方とその相乗効果を知る必要があるわけだ。

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私立学校の教育と受験市場のズレ②

☆前回は、受験市場・メディアの欲求の枠と私立学校の教育の枠のズレがどんなところで生まれているのか、考えてみた。

☆受験市場・メディアの欲求の枠は、スコア化できるので、善であるかどうかは別として、明確に固定化している。しかし、私立学校の教育は、学校によってその質の広がりは違い、枠の大きさが違う。

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私立学校の教育と受験市場のズレ①

☆前回、私立学校の本源的授業知をどうやって表現できるのか、受験市場はもともとそれを理解しようとするフィルター=枠=ものさしを持っていないし、多かれ少なかれマスメディアもそうなのだと、打ちひしがれていたわけだが、感傷にひたっていても何も生まれない。もう一度どうしたらよいのか、現状を把握してみよう。まずは現場感覚。

☆壁にぶつかったときは、まずどういうズレがあるかを整理するところから始めるのが良いだろう。私立学校の教育と受験市場・メディアの欲望を比較するものさしは、ざっくり3つ。

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明大明治の教師の高次連携知

☆再び、明大明治の松田先生と江竜先生とお会いした。今回はお2人の授業も少し拝見。そしてわずかな時間であるが、お話を伺った。

☆そして大いに感動もしたが大いに打ちひしがれもした。

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ハーバード大学白熱教室 自由と正義

ハーバード大学の白熱教室は、実に面白い。昨日(4月25日NHK)は、ジョン・ロックの自然状態と社会契約の合理性と矛盾を、サンデル教授は1000人の学生に問答を挿入しながら講義した。

☆ジョン・ロックの古典的自由主義が、いかにアメリカ国民の意識に根差しているのかをアピールする問答になっていたので、初のハーバード大学の授業の公開の純粋性の背景に戦略性の雰囲気が漂ったが、それにしても、現実のアメリカ社会での矛盾や葛藤はあるもののその根底には、正義に制約される自由ではなく、自由は正義や道徳をもってしても制約できないという原理が浸透していることに改めて驚いた。もちろんそれは自分勝手という意味ではなく。ともあれ、自由>正義である根本的な文化背景が明快になって、おもしろかった。

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桐光の大学訪問授業と東大の授業

☆東大駒場キャンパスで、高校生のための授業が開催されているが、その授業の中身が本になった。「高校生のための東大授業ライブ」(東京大学出版会)がそれ。

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私学人は越境人であるということ

☆3人の私学人にお会いした。いっぺんにお会いしたのではなく、お1人の私学人とお2人の私学人とという感じなのだが、同じ日に、別の場所で別のテーマで語りあったのに、私学人の共通点というのを明快に示されていた。なんとも感動した。

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伸びる学校のことば力

☆学校の先生方のお話をいろいろなところで聞くチャンスがあると思う。たとえば、合同説明会のブース、学校説明会、イベント、面談などなど・・・。

☆そんなとき、はっとするような表現をする教師がいる。たいていは校長先生や教頭先生であるが、教科担当の先生の中にも、もちろんいる。

☆はっとするようなこととは、事象そのものではない。他校にはないすごいことをやっているなんて説明は、なるほどとは思うけれど、教育の本筋ではない。つまり、それによって自分の子どもが特別に成長するわけでない限り、共鳴するところまではいかないだろう。

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桐光学園の生き様指導の達人

今年の桐光学園の「大学訪問授業」のプログラムがホームページで公表されている。是非ご覧になっていただければわかるが、よくもまあ、毎年これだけの有名な知識人を学園に誘うことができるなあと感心する。

☆外部ネットワークに依頼することなく、進路指導部長が交渉人ということだ。これだけで、同学園の進路指導のコンセプトがわかる。

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伸びる学校と停滞・衰退する学校のマネジメント

☆学校の先生方の話をお聞きしていると、あっ伸びる学校だなぁとか、停滞しているなぁとか、衰退するなぁとか感じる。独断と偏見だからまったく無視してもらって構わないが、おそらくこの感覚は保護者とほんとうのところではそうズレはないかなとも思う。

☆伸びる学校だと思うセンサーは、簡単だ。どんな方向であれ、「校長―管理職―広報担当者―教師―生徒―保護者―外部関係者」が一丸となっているところである。

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インターフェースバイザーと大学入試の現代文リテラシー

☆インターフェースバイザーは誰でもなれるが誰でもそうであるわけではない。いずれにしても、これを資格制度にするとろくなことはない。人間の言論の自由と思考・表現の自由を保守する脳神経の活動であるからだ。

☆したがって、公立学校で積極的にこのコミュニケーション圏は出来(しゅったい)しないのだなぁ。コーチングやファシリテーター、カウンセラーは資格があるから雇う事ができるが、インターフェースバイザーは、あくまで社会的起業精神そのものであるから、だれでもが持てるものでなければならない。

☆教育政策から生まれるのではなく、人間としての原理から生まれるものであるから。人間の存在起源論そのものであるからだ。教育政策はあくまで、その社会制度の制約の中で生まれるものであり、政府の政策判断によって揺れ動く。

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全国学力テスト 私立学校の参加減少の意味

☆20日、小学6年と中学3年対象の文部科学省の全国学力テストが一斉に行われたが、今回は、全国の対象生徒全員方式ではなく、3割抽出方式。しかし、自主参加する学校を合わせると、参加率は73.5%となったという。

☆そんな中で私立は昨年の約50%から24%に半減した。いったいこれは何を意味するのか。

☆自主参加の場合、一部経費を負担しなければならないから減ったのだろうか。それもあるかもしれない。有効なツールでないものには、お金をかけないのが私立学校である。

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ハーバード大学白熱教室 私立中高一貫校の発想に近い

ハーバード大学白熱教室 私立中高一貫校でも実行しているのつづき。

☆今日(2010年4月18日)のサンデル教授の講義というか学生との議論もおもしろかった。新自由主義やマネタリズムの背景にあるリバタリアニズムの有効性あるいは正当性について論じていた。

☆リベラリズム以上に自由主義というか自由原理主義的な発想。貧しき人々も助けるかどうかは富める者の自由な判断であり、税金でそれを救おうとするのは強制労働に等しいという発想。

☆ビル・ゲイツやマイケル・ジョーダンのような成功者を例に、身近でわかりやすい設定で議論を進めていた。

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明大明治 早慶MARCH線を越境する時

☆このところ巧まずして、どちらが呼ぶというのではなく、不思議にもいくつかの私立中高一貫校の先生と出会っている。それはなぜだろうと思うが、おそらく共通コードは、「私学市場」「理念の現代化」「越境」「横断」「連動」「インターフェース」「正解は1つではない」・・・ということだろうと思う。

☆先日、明大明治の西村英之先生(広報主任・理科)、江竜珠緒先生(司書教諭)、松田孝志先生(社会科)とお会いしたのも、そこにはそのような共通コードがあったのだと思う。

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鴎友学園女子の理念の現代化

☆鴎友学園女子の西川邦子校長にお会いした。「慈愛(あい)と誠実(まこと)と創造」という理念が、きめ細かく織り込まれているのが、改めてわかった。

☆他者を思いやる「あい」の心。生徒ばかりか先生方も含め、1人ひとりの潜在的可能性を引き出す「まこと」の構え。そしてその二つを現実態とする「そうぞう」の言動表現。

☆ほんとうにプロテスタント的な自己の精神の成長と発達の文化遺伝子が鴎友学園女子の理念そのものであると感じた。(もちろん、キリスト教主義の学校であり、キリスト教の学校ではないが)

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田園調布学園の捨我精進の重要性

☆田園調布学園の西村弘子校長にお会いした。中1の最初の礼法の授業を拝見させていただき、建学の精神「捨我精進」の現代的意義について教えていただくチャンスを得たのである。

☆浅薄な私は、礼法というと礼儀作法の外面的型を身につける授業だと思っていたが、まったく浅学非才であることを思い知った。そしてこの思い知る自分を見出す内面的型が「捨我精進」の精神であり、礼法の授業を見学している私もスーッと吸い込まれる西村流儀にグッときた。

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白梅学園清修の理念の現代化

☆白梅学園清修の副校長柴田先生にお会いした。今年清修は5期生を迎え入れた。柴田先生によると、新入生のオリエンテーション最後の日、このようなことを新中1に語ったそうである。

今の社会は、実は不平等。その現実を無視してはいけない。だから平等な社会を作りたいわけだけれど、今すぐになるわけではない。平等な関係を大切にすることはとても大切。しかし、不平等な現実の中で、生き抜く力を身につけなくてならない。そんな社会に負けてはいけない。みんなが負けないで生きていくことが、平等な社会になるための大きな一歩なのだ。負けないようなものの見方や考え方、心と身体をつくっていくサポートを大いにするからね。

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聖学院の理念の現代化

☆聖学院中学・高等学校の学校長山口先生と校務部長の平方先生にお会いした。

☆山口校長の聖学院の理念の話は2つの点で大変興味深かった。そして平方先生の聖学院の英語教育と理数教育の改革の取り組みに、その理念が貫徹しているのには驚愕。

☆聖学院の理念は、教育活動において息吹いている。まさに理念の現代化を丁寧に行っているのである。

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海城のさらなる発展

☆今朝、電車で移動中、ばったり、海城の先生にお会いした。

☆海城の教育改革や新しい学びのプログラム構築のリーダー的存在の先生。

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やはり教育は加速度的に変わる

☆文科省の教育行政や政府による教育政策では、教育の改革は遅いし、反動的なところがめだつと感じるが、どうも教育市場では、世界の動きを感じ取りながら、現実的にしかし未来に向けて確実に変化をとげようとしているようだ。

☆受験市場ではなく、教育市場と私学市場のカップリングが、できつつあるから、変化は加速するだろう。

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ハーバード大学白熱教室 私立中高一貫校でも実行している

NHKで、ハーバード大学の政治哲学のマイケル・サンデル教授の授業「Justice(正義)」が公開されている。

☆受講者1000人を超えるその授業は、哲学ライブ講座って感じだ。昨日の日曜日その最後の数分を見ただけだが、その授業の展開のおもしろさは予測できた。

☆シェイクスピアの演劇とアニメやドラマを見せて、どちらの喜びをとるのかという問答コミュニケーション。

☆ベンサムやJ.S.ミルの功利主義をインターフェースにして、高級喜びと低級喜びの価値の選択をディスカッションしていく。1000人相手にしても大丈夫なのだが、このソクラテス型問答授業は、私立中高一貫校でも行っている。

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インターフェースバイザー コーチでもファシリテータでもない

☆それぞれの私立中高一貫校では、入学式を終え、新入生を迎えるオリエンテーションのシーズンである。

☆毎年、いくつかの学校で、プロジェクトベースのプログラムをお手伝いさせていただいているが、今年はたいへん興味深かったし、私自身1つの大きなチャレンジのチャンスをいただいた。

☆今までのプログラムデザインは、どちらかというとすでに企業や心理学で使われているプログラムのアレンジだったと思う。だから、アドバイスやサポートも、コーチンングやファシリテータという方法のアレンジでもあった。

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「公立に勝てる」という表現???③ 価値のシフトのために

「公立に勝てる」という表現???②のつづき。

☆「AERA2010.4.5」は、私立学校が自ら積極的に私学市場を創出していくことの重要性を告げる記事である。

☆ここまでメディアや受験市場が、教育を「優勝劣敗・損得勘定」という「価値フォーム」で、もっというと「価値コード」(これもものの見方や感じ方を規定するルール・基準)を明快に述べたわけだから、本記事で表明しているような「価値観フォーム」や「価値コード」とは違う私学流儀のフォームやコードを表現していく必要があるだろう。

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白梅学園清修の入学式 かたち着々

☆本日(2010.4.4)、白梅学園清修中学校の入学式が行われた。ときどき同学園の行事に訪れながら、5期生を迎える新しい女子校の成長する過程を見学させていただいている。

☆昨年のスピーチコンテストでも感じたが、今回の入学式ではよりいっそう感じたことがある。そしてそれはいよいよ清修の潜在的な教育力が「かたち」になってきたのだと、私の中では確信となりつつある。

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「公立に勝てる」という表現???②

「公立に勝てる」という表現???①のつづき。

☆優勝劣敗、損得勘定というまずは自分という個人主義的な価値の物差しは、悪くはないが、良くもない。一方で社会に貢献し、幸せな社会を創造しようという価値基準も、実はそれだけでは善だとも言えない。

☆個人主義は、結果的に市場の原理のように最適化におさまるし、幸せな社会も行き過ぎると一握りの権力者にとって幸せということになりかねないリスクもある。

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「公立に勝てる」という表現???①

☆高校無償化は、世の中の価値観をこんなふうに規定するのかぁ!と感じた。理念なき世相の感じ方をこんなに露骨に、いやいや明快に表現しても平気な世の中になったのだな。

☆「AERA2010.4.5」の記事にこんなのがある。

高校無償化で問われる東西中堅校の最新合格実績

「公立に勝てる」私立中高一貫校80校

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東京私立中高協会の挑戦

東京私立中学高等学校協会が新しい表現に挑戦する。5月8日(土)、東京国際フォーラムで、今まは、小学校から高校まで参加していたが、それとは違い私立中高一貫校による合同相談会を開催する。もちろん、8月、10月には今まで実施してきた相談会も実施する予定。

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渡辺眞人先生 共立女子の新校長に

☆4月1日、私立中高一貫校は新しい期が始まる。各学校ではいわゆる人事が変わる季節でもある。共立女子でも、渡辺眞人教頭が新校長に就任したという。

☆ちょうど世の中が脱ゆとり路線発信のニュースで湧いている時期でもある。この脱ゆとり路線は、実は大きな矛盾をはらんだ出発でもある。

☆というのは、世界標準の知性と東大を頂点とする受験学力の違いが議論されないまま、むしろこの二つは同じものだという理解で脱ゆとり政策が進んでいるからである。

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潜在的クリエイティブ・クラス 日本の美術展来場者数世界一

☆ロイター(2010年4月1日)によると、

2009年に世界各地の美術館で開かれた特別展の1日当たりの来場者数調査で、日本の展示会が1位から4位を独占したことが分かった。英アート情報誌「The Art Newspaper」が発表した。

1位は東京国立博物館の「国宝 阿修羅展」(1日当たりの来場者数は1万5960人)

2位は奈良国立博物館の「正倉院展」(同14965人)

3位は東京国立博物館の「皇室の名宝―日本美の華」(同9473人)

4位は国立西洋美術館の「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」(同9267人)

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