« 潜在的クリエイティブ・クラス 日本の美術展来場者数世界一 | トップページ | 東京私立中高協会の挑戦 »

渡辺眞人先生 共立女子の新校長に

☆4月1日、私立中高一貫校は新しい期が始まる。各学校ではいわゆる人事が変わる季節でもある。共立女子でも、渡辺眞人教頭が新校長に就任したという。

☆ちょうど世の中が脱ゆとり路線発信のニュースで湧いている時期でもある。この脱ゆとり路線は、実は大きな矛盾をはらんだ出発でもある。

☆というのは、世界標準の知性と東大を頂点とする受験学力の違いが議論されないまま、むしろこの二つは同じものだという理解で脱ゆとり政策が進んでいるからである。

☆OECD/PISAのランキングがおもわしくないというところから、ゆとり路線から脱ゆとり路線への転換が始まったわけだが、どうもこのPISAの学力観の世界標準の性格を見抜けなかったようだ。だから受験勉強というものにネガティブな文科省であるにもかかわらず、結局この学力に立ち戻ってしまったのだ。

☆しかし、一方で言葉力を教科横断的に育成していこうなどという世界標準的な発想の学力観もちらちらしている。これはこれでよいけれども、受験学力を育てることしかできなかった学習指導要領ベースの教師(私立学校の教師はこの中に入らない。学習指導要領に呪縛されてはいないから)が、世界標準の学力を指導できるはずはない。

☆能力の問題ではない、学力理念の枠組みが違うのだから、論理的にはそうなるよということだけのことである。

☆理念というと難しいが、ものの見方・考え方・感じ方のことだ。これは、要素を分解して、集合させると全体になるととらえる要素還元主義=コチコチ思考力と要素ができる関係に注目し、そのつながり方をとらえようとする関係総体主義=ワクワク思考力の2つに大きくわかれる。

☆本来ゆとり教育はこのワクワク思考力を育成しようとしたのだが、学習指導要領や当時の教師はコチコチ思考力路線だったから、そもそも理解不能。

☆しかし、世の中は冷戦が終焉し、ベルリンの壁が崩壊し、化石燃料の社会から知の社会にシフトしようとしていたから、時代の要請としては、コチコチ思考に代わるものが望まれていた。

☆だから、雰囲気的にコチコチ思考に対しのびのび思考が台頭し、そのネガティブ現象として、学級崩壊とかニート・フリーター問題が生まれたのである。

☆勉強か遊びかという選択肢・・・。しかし、その両方の関係総体がポイントだったのである。コチコチとのびのびを統合するワクワク感こそ重要であるが、そもそもこの意識やトレーニングプログラムが存在していなかった(今も存在しない。私立学校は独自に作ってきている)のだから、コチコチの否定は単なる反対に過ぎないということになる。

☆話がだいぶ反れたが、実は渡辺新校長こそ、関係総体主義的なものの見方・考え方の持ち主で、共立女子の授業空間をすでにそういう先見性・柔軟性に富んだシステムにDe-signしてきた。

☆共立女子にとっては当たり前であるが、時代の要請としては新しい教育観やプログラムが前面に出てくるというのが、渡辺新校長就任の意義であると期待する。

|

« 潜在的クリエイティブ・クラス 日本の美術展来場者数世界一 | トップページ | 東京私立中高協会の挑戦 »

教育の挑戦」カテゴリの記事