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やはり教育は加速度的に変わる

☆文科省の教育行政や政府による教育政策では、教育の改革は遅いし、反動的なところがめだつと感じるが、どうも教育市場では、世界の動きを感じ取りながら、現実的にしかし未来に向けて確実に変化をとげようとしているようだ。

☆受験市場ではなく、教育市場と私学市場のカップリングが、できつつあるから、変化は加速するだろう。

☆受験市場のメンバーと話していると、ことばの壁が互いにあるが、教育市場のメンバーと話をしていると、むしろ新しい学習理論や難しい教育学の咀嚼、プロジェクト形成のために、互いのことばは当たり前になっている。

☆コミュニケーションの能力、ワークショップ、最近接領域=ちょうどのアドバイス、ファシリテータ、コーチング、ディスカッションは必要だが、まだキーワードレベルで、内包する文脈がまだ豊富でないとか、OECD/PISAが浸透しているが教育現場でなかなか広まらないのはなぜか、大学生の起業型奨学金制度の模索は可能かなどなど、議論が尽きない。

☆そして教育市場のメンバーは、受験市場のメンバーと違って、自分たちの話すことばは、すべて企画や事業計画に結び付いていくから、現実的な収益性も同時に考慮しながら話をする。実にシビアだ。

☆ハーバード大学の白熱教室の話題やテストの花道の話題、村上龍の進路の考え方やドラッガーがなぜはやるのか、ダニエル・ピンクのモチベーション3.0の話題など、クリティカルシンキングをフル回転しつつ、商品化の可能性も探りながら議論していけるのは、ずいぶん世の中は変化したと思う。

☆このようなメンバーは30代から40代前半の若者で、私立学校に行っても同じような話題をしている。横から見ていて、そのような話題に大いに興味を持っている校長や若手教師のいる学校は、勢いがよいし未来が見える。結局カップリングは、このことばのインターフェイス面を互いに創りだして共有していけるかにかかっている。

☆このカップリングの現場に居合わせたとき、たしかにそこにはことばの柔軟なコードが映し出される。外部と内部のオープンなコミュニケーションといっても、結局このインターフェイス・コードがそのつど創られ共有されなければならない。

☆まだまだ自覚や意識がされていないが、チームワークが大事だとか、ワークショップが必要だとか、メンターやコーチング、リーダーシップが大事だといわれるが、それを実現するにはコミュニケーション、でもそのコミュニケーションとは何か。

☆インターフェース・コードを創ることである。哲学とは何か?概念を創ることだと言ったのはフランスの哲学者だったが、そんなことは教育市場と私学市場のカップリングのインターフェースで生まれる時代になったのである。

☆インターフェースバイザーの活躍する時代。もはや現代思想は、哲学者や批評家といったスペシャリストだけが所有するものではない。

☆大学入試の現代文やSFCのような入試に対応してきて、それを日常を生きるスキルに応用する世代が出現したわけだ。現代思想と社会学、心理学の現代語訳と融合=現代化が、教育市場と私学市場のインターフェースで起こっている。

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