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ハーバード大学白熱教室 私立中高一貫校の発想に近い

ハーバード大学白熱教室 私立中高一貫校でも実行しているのつづき。

☆今日(2010年4月18日)のサンデル教授の講義というか学生との議論もおもしろかった。新自由主義やマネタリズムの背景にあるリバタリアニズムの有効性あるいは正当性について論じていた。

☆リベラリズム以上に自由主義というか自由原理主義的な発想。貧しき人々も助けるかどうかは富める者の自由な判断であり、税金でそれを救おうとするのは強制労働に等しいという発想。

☆ビル・ゲイツやマイケル・ジョーダンのような成功者を例に、身近でわかりやすい設定で議論を進めていた。

☆しかし、一方で、そのようなリバタリアニズムの前提は、私たちは自分で自分を所有しているということ。本当にそうだろうかというリバタリアニズム派に反論がなされる。

☆社会の一員になるのなら、ある程度は自己所有を捨てなければならないのではないかと。

☆社会主義的というか民主党的発想である。だが、おもしろいのはそこからだ。サンデル教授は、この自己所有権の発想はジョン・ロックにあり、ロックの思想こそアメリカ民主主義のベースなのだと。もちろん、サンデル教授はリバタリアニズムを丁寧に反論する立場にあるのだが。

☆それはともかく、どうなっていくのだろう。この続きは次回なのだが、重要なのは、身近な問題を、理念のルーツに立ち返って論じているという点だ。

☆身近な問題で、理念の現代化を行っているのがサンデル教授。これは、私立中高一貫校が、現在行っている理念の現代化の発想作業と似ている。

☆日々の授業などの教育活動に浸透しているというか通奏低音のように響いている理念の現代化を行っているのが私立学校の動きであるが、サンデル教授の発想法と似ているではないか。

☆ところで、この自己所有についてであるが、労働力というのが私の身体だけで語る事ができないのが現実である。身体と商品の間には、労働手段・販売手段=装置=生産道具・・・という媒介=メディアが介在する。

☆このメディアをどこまで自己が所有できるのか。それが完全に自己所有できない限り、リバタリアニズムの前提はうまく機能しない。

☆このメディアの中に、自然や社会、他者の精神が関係するから、労働力の完全な自己所有はない。

☆私立学校の理念は、多種多様であるが、このメディアを前提にした個人の自由を標榜している点で一致している。≪私学の系譜≫は、ハーバード大学のサンデル教授とアイデンティティを有しているというのが興味深いではないか。

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