« テストの花道in早稲田大学 | トップページ | 立教女学院で育つ自由の精神① »

私学人の多様な対話スタイル

☆5月1日、連休前日(多くの学校はカレンダー通り授業を行っているので、2日から連休)ということもあって、興味深い体験をした。

☆早朝から、盟友とプログラム企画の打合せをして、それからある学校におじゃまして、JTBのスタッフと話し合った。そうこうしているうちに、学校の先生方と「ことばの仕掛け」についてメタ的なというかカリキュラムのことばのコードについてものすごい抽象的な議論をして、それから帰りがけに、高2の生徒たちと読書会というものの意義やパラグラフライティングのための議論について瞬間話し合った。

☆もう一人の盟友と合流して3人で、ランチをしながら、受験市場と私学市場の交差とそれぞれ独自の領域の情況・動向について情報交換をした。その間に、もう一人の盟友から携帯に連絡がはいった。その盟友は、新しいコミュニティー構想がどうたらこうたら、いつ話せるのか、企画書はつくってくれるのかとか、ランチをしている盟友たちが、ニコニコ笑いながら、ゆっくりやりなよと目配せしていたので、そうだなと思い、いずれにしても大学人と話せるチャンスをつくるのが先だとかなんとか話をしただろうか・・・。

☆ランチをしていた盟友たちは、たしかに私立中高一貫校だけのコミュニティだけでは、ある限界が訪れるだろうと。だから、5月8日の東京私立中高協会のイベントは大学や企業も巻き込んでいるからおもしろい新たな動きだねとか意見交換をした。

☆そして、ぼくらが(いつの間にか彼らも加わっている^^)やるとしたら、ものすごく志が高いけれど、同時にものすごく有益なというか有用性の高いことを企画しないと、意味がないとも。ふむふむ、おもしろい。で、どうしてというと、自分らが今属しているのは受験市場直接ではないから、何万人もの受験生を直接巻き込むことはできない。たしかにサイトで情報を多くの関係者に発信できているけれど、リアル感がないよねと。

☆ふむふむ、で、そのリアル感をどうしたら担保できるの?すると、だからコミュニティ・マーケティングしようとなっているんじゃないの?それはわかっているけれど、で具体的な企画は?それはおじさんが考えてよと・・・。えっ、そういうことかい・・・。

☆しかし、有益なランチの時間ではあった。真実の道を求めるコミュニティを創ることに若い盟友が賛同することは、今日では珍しい。なにせ理念はウザイというのが主流だから。真実とか真理というのは相対的で、押し付けられることは拒否してきたのが、新人類世代以降の流れだと思っていた。しかし、どこかで個性化の質が変わったのかもしれない。

☆真実や理念なるものは、たしかに相対的かもしれないが、誰かにとっては絶対的で、相対的と絶対的は、主体が誰かによる違いだという見方にシフトしてきている。だから、そのコミュニティにとっては絶対的な真実や理念があってよいのだ。ただし、その絶対性は、他のコミュニティという他者に対しては、常に開かれチェックされるタフな構えをつくっていなければならない。その限りで、マーケットが現実的になるのだと。

☆そんなことを確認していると、今度はある私学の先生から電話がかかってきた。帰国生の募集のために、連休明けに渡米するから、しばらく会えないけれど、帰国後、誠の道をゆく生徒募集戦略について話をしないかということだった。たぶん入れ替わりで、本間さんも向こうの大学に話し合いに行くって言っていたよね、時間ある?と。

☆盟友たちは、互いに帰国後の情報を持ち寄ってからでよいのではないかいと目配せしてくれたが、先生と話し合って、新たな課題をもっていくほうが、拡充できるのではないかと思ったので、二つ返事でOKし、お気をつけていってきてくださいということになった。

☆すぐに盟友たちは、その帰国生のための企画がどこで立ち上げられているのか察知したようだった。なるほど、マーケットとはかくのごとく開かれているのだなと実感した。

☆ランチの情報交換散会後、盟友たちはそれぞれの仕事に向かった。私は、もう一つの私学人の集いに行く予定があったのだが、それまでに2時間弱時間があったので、もう一人の盟友とモバイルで連絡を取り合いながら、「中高一貫サーチ」の本格的な稼働(今まで立ち上げたものの諸事情で本格稼働できなかった)について、話し合った。そして、同時に情報を書き込む作業をした。このブログのように独断と偏見のトーンはできるだけ除去し、しかし、事実だけではなく、ちらりと真実を、簡にして要を得るようなセンテンスで表現してよと条件を付けられながら、パラグラフライティングの要領でやってみるよと言いながら作業をした。世の中は連休だから、黒山のひとだかりだったが、ホテルのロビーは意外にも静かでゴージャスな思索空間だった。すてきな作業スペースを発見できて、なんか得した気分になった。クオリティスクールの情報を伝えるという目標に向かって、ともあれスタートできたように思う。

☆PCの作業は、あっという間に時間が過ぎる。次の私学人の集いに参加したが、凄かったの一言。中村中の梅沢先生の新校長就任にエールを贈る私学人関係者の会。ものすごいメンバーが集まっていた。

☆私学の使命を大いに語り合い、梅沢校長に新しい私学創りのけん引役を期待する檄が飛んでいた。まったくもって私学人の集いだし、これこそ結束の固いコミュニティの1つのあり方だなと感動した。それにしても幹事の先生方が数名いたが、このような会を企画し、この熱を燃え上がらせるパワーには頭がさがった。

☆そして、ふと、その幹事の役を見事に全うしている先生方の所属の学校の性質の違いが気になった。1人の先生は、その学校が完全に生かし切っている。だから、見事にフェニックスの如くその学校は蘇った。一方、破格というか、型破りというか、はみだしているというか、横断的というか、実は成功している学校の広報の先生方のいいとこどりをすべて兼ね備えている先生の所属している学校は、その才能を生かし切れていないように思える。もし、生かしきったらその学校はどうなるか、本当に楽しみである。

☆もっとも、生かし切られている先生は、生かされるのと生かし切られるのとでは、大きな違いがあるのですよと微笑みながらグサっと私の甘さを突きさされた^^)。まあしかし、この私学人関係の集いこそ、エネルギーの源泉であることは確かだ。よく蓮の花は泥から出でて、泥に染まらない聖なる光を放つと言われるが、まさにその光景を思い浮かべた。

☆そんなことを感じていたら、一蓮托生とも言うんですよと。なんとも凄い熱気と洞察力。人の心を見抜く力なくして、教育なしという迫力に気圧されつつなんか光明を得たような気持になりながら、帰途についた。

☆その日、京北の校長川合先生からいただいた「男の子がやる気になる子育て」を電車の中で開いた。すると、途中で閉じることができなかった。ホームに降りたら、待合スペースにはいって、そのまま読み終えるまでそこにいた。

☆男の子がやる気になるコミュニケーションの方法論がわかりやすく書かれているのだが、その1人の男の子に、社会や世界のすべての問題が集約されていて、その問題を1つひとつクリアしていく川合先生の姿は、ネバーエンディングストーリさながらなのである。何気ない教室の風景が、小さな男の子が、勇気をだして、理想の世界を守るため、悪と闘うファンタジックな空間にシフトするのだ。川合先生は、その小さな勇者をサポートする白い竜のような存在で、その本の中にはいる。やはりたんなるハウツー本ではない。ベストセラーになるはずだ。母親が読めば、母親が白い竜になる・・・いやこの比喩は母親には適切ではないか、ジャンヌダルクかマザーテレサかな。

☆読み終えて、そんなことを考えながら夜道を歩いて帰宅すると、元同僚が編集した「雑誌」が送られてきていた。編集方針の制約の中で、自分の使命を教育の情報世界でフンバッテいるなと感じながら読んだ。それから、立教女学院の教頭山岸先生からも、高校生の卒業論文集と山岸先生の論文も掲載されている「理科読をはじめよう」(岩波書店)が贈られていた。

☆立教女学院の生徒ののびやかな発想と鋭い批判的思考に、ARE学習のコンセプトとシステムが完全に根付いたなと驚かされたが、その信念や想いが、山岸先生の論文にも反映していたのにはさらに驚愕した。市場原理に対する私学の教育の違いを表明しているのである。科学の本の読書をカリキュラムの中に導入することが、教育の使命を全うすることになるという想いが納得のいく論で展開されている。

☆そしてメールを開いたら、別の教育企業の友人から受験市場と私学市場の架け橋となる実用的なプログラムの開発の重要性について、切々とうったえるメッセージが贈られていた。教育関連市場の質の変化は、彼らのような若いスタッフのド根性から生まれるのかもしれないという思いがよぎった。

☆「私立中高の魅力 未来を創る教育」の3回目の試写用のDVDも届いていたので、その編集をチェックして、編集者に連絡を入れて、ブログに3日から新番組が始まることについて書き込まなくてはと思いつつも、夢の世界に入ってしまった。

☆いずれにしても、一日中これほど多くの私学関係者といっぺんに対話をすることはない。しかし、それだけに、改めていろいろなスタイルの対話があることに気づいた。

☆直接対話、集い、電話、メール、サイト、そして書籍。どれも欠かすことのできないコミュニケーション・スタイルである。このすべての機会の組み合わせを最適化することはいかにして可能か?コミュニティづくりが成功するかどうかは、ここにかかっているのではないだろうか。

|

« テストの花道in早稲田大学 | トップページ | 立教女学院で育つ自由の精神① »

クオリティスクール」カテゴリの記事