八雲学園の広報と実践の一致
☆八雲学園の「新しい学校案内」は、「未来のあなたが本校で大きく成長することを願います」という近藤校長の想いが実現できていることを見事に表現している。
☆どの私立中高一貫校も、広報のツールとして「学校案内」というブローシャーのデザインを工夫するものである。しかし、紙媒体が、等身大の教育を映し出すことは難しい。
☆どうしても紙片の枚数には限りがあり、強調したいところに焦点があてられるか、総花的になって、何をやっているかの羅列になりがちで、どちらも教育の質がにじみでることはない。
☆しかし、八雲学園の「新しい学校案内」は、理念通り「新しき伝統創り」そのものである。実感していただくには、実際に手にとっていただくのがよいのだが、一言余計なことをコメントしておきたい。
☆それは、生徒の成長の様子が英語教育のレベル設定とDNAのようにからみあい相乗効果を生み出していることが伝わってくるデザインになっているということ。
☆一般に英語のシラバスの簡易版を「学校案内」に掲載することはあるだろう。発達段階にそった成長のマトリックスを載せることもあるだろう。
☆しかし、両方が良き影響を与えながら、成長している様子を同時に表現することは珍しい。これは、デザインの工夫が優れているからでもあるが、何より英語教育が、教科としての英語の教育という枠を大きくはみだし、生活に密着した言語として教育の中に溶け込んでいるから可能なのだと思う。
☆学校内の生活というと、授業、HR、イベント、部活、生徒会活動、海外研修なのであるが、そこに英語という言語が、コミュニケーションの基礎として浸透しているのが八雲学園の英語教育である。
☆学年が上がるとともに、生徒たちは成長するが、その成長はコミュニケーションに反映される。そのコミュニケーションの道具というよりも、コミュニケーションを支えるものの見方や感じ方を英語を通して身につけていっているというのがわかるのである。
☆教育の質とは、コミュニケーション能力の高さであると改めて感じ入った。
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