中学受験市場の再編また進む
☆夕刊フジ(2010年5月28日)によると、「大学受験予備校の代々木ゼミナール(東京都渋谷区)は、中学受験塾の「SAPIX(サピックス)小学部」を運営するジーニアスエデュケーション(東京都中央区)の全株式を同社の創業メンバーから取得した」ということらしい。
☆小学受験から大学受験、資格取得まで、生涯学習という世代連続受験市場の確立に予備校が動いている。四谷は東進ハイスクールに、SAPIXは代々木ゼミナールに統合された。
☆この流れは続くのだろうか。すると日能研はKにという流れなのだろうか・・・。
☆いやむしろそうならないだろう。中学受験市場は私学市場の本質を理解しない限り成り立たないからだ。日能研は、世にも不思議だけれど、本部系と関東系では、企業法人としては別組織だ。しかも、経営という点でみれば、良し悪しは別にして、関東系の方がダイナミックだ。しかし、関東は本部から分かれようとしない。思っているかどうかは分からないが、経営戦略的にそれは無理なのだ。
☆というのは、本部はソフトをすべて占有している。このソフトは、きわめてマニアックで、中学受験の肝を知り尽くしている(た)。この部分を抑えられない限り、中学受験市場で覇者であり続けることはできない。
☆SAPIXの超優秀生がしばらくは、実績を維持するから、S vs Nの地図は当面変わらないが、経営者がそのソフトの部分を大切にしない(学習指導要領のフィルターでしか見ることができないから、その価値がわからない。学習指導要領にこだわらない学力構造が存在しているのは、実は中学受験のフィールドだけなのだ。このことはベネッセはよくわかっているから、あえて中学受験市場に手を出さない)だろうから、やがて劣化する。一方、私学市場の方は、私立学校が独自路線を強化し、教育の質を高めていくから、それを追撃できる中学受験塾が最終的にサバイバルできる。
☆私立学校は、日本の教育の中で、唯一世界に結び付いていて、世界標準のものさしで戦略を遂行できる拠点である。そのことを意識しない塾・予備校は、ビジネスチャンスを見失うことになるだろうし、正当に私学を評価できないから、私学市場から撤退せざるを得ない。
☆日能研本部は、その勘や感覚の感度はまだまだ機能している。評価はいろいろあるだろうが、それに方法論が一元論だから、受験市場の外には出られはしないが、ともあれ、中学受験市場のシェアを保守することはできるかもしれない・・・。
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