白梅学園清修 教育の手ごたえ②
☆2007年時点で、偏差値は50には到達していないが、クオリティスコアが高い首都圏私立中高一貫校のリストを掲載した。広尾学園とか、かえつ有明とか、八雲学園とかがリストにはいっていたが、これらの学校はさらにクオリティも偏差値も上がっている。独断と偏見だと批判もされるが、定点観測していくと、何より実感からそれほどズレがないと改めて確信した。
☆もちろん、白梅学園清修もリスト入りしているし、なんといってもそのときからクオリティは高いが、今回の説明会で改めてそのクオリティの高さに感服した。あとは世の中の人の関心が高い大学進学実績が2年後、つまり今の一期生が卒業時にある程度出れば、受験市場は清修のクオリティの現実化力を認めることになる。
☆もっとも、そんなことのために清修当局は教育をやっていないと言われるであろう。あくまで結果として出ればそれにこしたことはないということだろうが、それはそれでよいのだ。いずれにしても、質の高さは実績を担保するから、自信をもって進めばよいと思う。とにかく不安はつきものであるが、右往左往、一喜一憂、右顧左眄しないで、邁進してほしい。
☆さて、その質であるが、質の高さを見る視点を「12歳のための12の指標」として次のように提示してきた。
(1) 自己実現プログラムの自覚的実行力
(2) 教師の創造的コミュニケーション能力
(3) 時代の変化への対応力
(4) 本格的論文編集指導力
(5) プログレッシブな授業構築力
(6) 総合学習と他の教育活動の有機的結合力
(7) 現地校で耐えられる英語教育力
(8) あらゆる教育活動でのIT活用力
(9) 他教科に刺激を与える芸術教育力
(10) キャリア・デザインとしての進路指導力
(11) 生徒の潜在能力を引き出す教育空間デザイン力
(12) 説明会の表現力(教育理念の具体的展開のプレゼン)
☆この12の指標というか視点がどの程度あるかについては、実は白梅学園清修のホームページを見れば、一目瞭然である。
☆柴田副校長は、毎日生徒といっしょに生活している様子を、心血を注いで綴られているのである。
☆たとえば、「(1)の自己実現プログラムの自覚的実行力」については、清修の日々すべての教育活動が、電子ボードを媒介(もうこれだけで、「(8) あらゆる教育活動でのIT活用力」の質の高さがわかる)するために、すべてプログラム化されているわけだが、英国研修やEU研修は、その媒介が、海外体験そのものであるから、非常にわかりやすい。清修生の成長が伝わってくる。
☆先月5月19日に成田を出発して6月2日に帰国したEU研修のリアルタイムな記事は16回にも渡っている。たとえば、清修だより5月30日号「2期生EU研修・(感動の)フェアウェルパーティー」を見れば、そのことがはっきりわかる。
☆また、「(12)説明会の表現力(教育理念の具体的展開のプレゼン)」については、清修だより6月8日号「6月5日学校説明会感想 お子さん編」を見れば、清修が生徒の自律を育むために、丁寧なコミュニケーションとメタファーを読む視点を大事にしている理念が生徒の目線に合わせて展開されているのがわかる。
☆また、そこには、説明会の体験授業で、宮崎駿さんの作品の読み解きが行われたのだが、その背景にある神話の話をきちんと理解している子どもの反応が公開されている。これはまさに「(2) 教師の創造的コミュニケーション能力」「(5) プログレッシブな授業構築力」の質の高さの証明でもある。
☆この授業に対する構築力のベースについては、清修の先生方のエッセイでも解き明かされている。「清修空間のなかの文学」を読めば、校舎にさりげなく設置している図書にも意味があることがわかる。
☆そして空間といえば、「(11) 生徒の潜在能力を引き出す教育空間デザイン力」があるかどうかだが、これについても、清修だより6月7日号「夢の扉」を見ればわかる。設計者も女性に頼んでいるところなども、女子校として徹底している。
☆最近綴られている記事だけで、すでに12の指標の50%は証明されるのだから、すべてを読んでいくと、12の指標すべてが充実している学校として成長していることがわかるだろう。
☆そうは言っても、本当かなと懐疑する人もいるだろう。そう思う人は、説明会に参加してみてはどうだろうか。一見の価値ある学校の1つであることは、多くの教育関係者やステークホルダーが語っているのであるから。
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