花まる学習会も2012年対応のトリガー
☆7月7日、エイビットスクエアで、花まる学習会代表の高橋正伸氏の講演会が開催される。高橋氏は、新聞・雑誌などのメディアでたびたび紹介されており、新しい学びの旗手として注目されている。2012年の変化に公立学校は即時対応はできないだろうから、その強力なサポーターになる可能性がある団体のリーダーである。
☆そして、今回の講演の主催も重要である。主催の1つは、株式会社C&EP。ソーシャル・アントレプレナーのような人材を育成するプロジェクトの企画・運営・支援、キャリア教育支援などをしている会社のようだ。チャータースクールやフィンランド教育のリサーチもしている。まさに2012年の変化に対応するテクノロジーを開発する拠点を目指しているのであろう。
☆代表取締役の水谷昌弘氏は、インターネットで調べていくと、元ベネッセのスタッフ。なるほど、文科省が目指しながらも、現実化できないところを、きっちりサポートしていく教育コンサルティングのノウハウを持っているはずだ。
☆もう1つは、エイビットスクエアである。国土交通省のリサーチの流れに接続している団体であり施設なのであるが、八王子にボローニャ大学センターをという構想がベースにあるらしい。このセンターを通して、ソーシャル・アントレプレナーを育成していこうというのだろう。
☆株式会社の社員としての起業家ではなく、社会的起業家の育成を考えているということだろう。社会や地域の文化資本をリソースあるいはデフォルトとして、巨額な営利を目的とするのではなく、社会的JUSTICEに見合った利益を得るコミュニティ創出の発想が背景にある。
☆ハーバード大学のサンデル教授の提唱する、功利主義でもなく理性主義でもない、アリストテレス的・共同体主義による正義観をベースにする社会づくり。これもまた2012年の変化に対応する流れである。
☆花まる学習会にしても、C&EPにしても、エイビットスクエアにしても、保育から生涯学習へとその学びの射程は幅広い。
☆なるほどボローニャかぁ。レッジョ・エミリアが近いなぁ。レッジョ・エミリアといえば、ハーバード大学のハワード・ガードナー教授が敬愛する学びの拠点でもある。
☆官僚近代もポストモダンも乗り越える、あるいはもう一つの近代の学びの道の模索が始まっているわけだ。2012年の変化を学びのレバレッジにしようという動きの1つが、今回の講演会であるかもしれない。
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