« 第1回男女別学教育シンポジウムの内容公開される | トップページ | 21世紀型私学市場の模索[04] »

21世紀型私学市場の模索[03]

21世紀型私学市場の模索[02]のつづき。

☆21世紀型私学市場というのは、「自然→媒介項→21世紀社会→媒介項→個人→自然・・・」という無限のサイクルを形成する話なので、気が遠くなるような話ではある。21世紀型スキル教育を実践する学校があったからといって、それで社会や自然と個人が一瞬にしてつながるわけではない。

☆しかし、つながるには、媒介項が必要であることも一方で確かである。個人の想いや社会のビジョン、自然の持続可能性は、媒介項なしで、つながることはない。

☆もちろん、個人の住宅の近くに山があって、仕事や勉強の合間に山に散策に入り、1人癒しの時間を費やすことはたやすいではないかという反論があろう。

☆だが、個人の住宅といいながら、上下水道のインフラシステムはどうなっているのか?一家族だけが忽然とそこに住んでいるわけでもない。というと、そこに住めるライフラインや経済システムや税金システムや人権保障のための法体系が、媒介項として存在していなければならない。

☆しかもこれらの媒介項システム循環の持続可能性のためには、言語コードができあがっていなければならない。これもまた、自然と社会と個人の精神をつなぐ媒介項である。

☆20世紀末は、この媒介項の総体として資本主義システムが最適であるということになったが、21世紀にはいって、すぐにそのシステムでは自然と社会と精神をつなぐ媒介項としては適切ではないという現象が勃発しつづけている。

☆そのために、この新たな媒介項を求めて、各領域でイノベーションが生まれているのである。教育という分野でも同様であるはずだが、未だに20世紀型の教育スキルシステムが稼働し、最適化されない部分で、問題が発生している。

☆一方で、各領域が独自にイノベーションを起こすのではなく、媒介項というのはできるだけシンプルでショートカットできる方がよいので、各領域の連携が生まれている。

☆しかし、その連携のまずはじめは、互いを知るために研修会や情報交換のミーティングというコミュニケーションが行われるのだが、その研修会や情報ミーティングの学びの方法やコミュニケーションが20世紀型がゆえに、なかなかコラボレーションできないのである。

☆しかもたいてい、そのコラボレーションは経済合理性の局面だけ調整されるので、そこまでの言語コードは、よほどの見識者が集結しなければ作り上げられることは難しい。

☆世の中的には、20世紀型言語コードでどこまで市場を維持できるかということのほうが目下優先順位は高く、それゆえ、中国市場にそれをそのまま持ち込めば、なんとかなると思っているようだが、早くもクールジャパン商品ですら、壁にぶち当たっているという(週刊東洋経済 2010.9.25)。

☆こういう状態の中で、しかし、先見性あるいは先進性、進取の気性というのを持っている人材や組織というのはあるものなので、そういう人材や組織がコラボレートできる言語や経済や法の共通コードとしての媒介項を探り当てて行く作業が、21世紀型コミュニケーション行為なのだろう。

☆この21世紀型コミュニケーションのヒントが「熟議」であり、「水平交流」という方法である。そして、この熟議と水平交流が創りだす市場経済こそ21世紀型市場であり、この市場システムが各領域に染みわたることにより、「自然→媒介項→21世紀社会→媒介項→個人→自然・・・」という無限のサイクルが回転し始めるのである。市場の中に「熟議」や「水平交流」が埋め込まれた媒介システムはいかにして可能か?イノベーティブな精神に興味と関心を持っている組織や個人と熟議や水平交流するしか思いつかない。

|

« 第1回男女別学教育シンポジウムの内容公開される | トップページ | 21世紀型私学市場の模索[04] »

教育イノベーション」カテゴリの記事