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たぶん 鈴木寛氏のサポートか デジタルネイティブ登竜門推進事業

☆日経新聞(2010年9月6日)によると、

文部科学省は小中高校生に高度なプログラム作成技術などを教える特別講座を2012年度に創設する。大学や企業に運営を委託し、年1千人規模の受講を目指す。インターネットやパソコンがある環境で生まれ育った子供の能力を引き出し、将来の日本を支える“ITエリート”を輩出する。

☆イメージとしては、16歳のクリスティアン・オーウェンズ(Christian Owens)灘中に通う15歳のTehu氏。要するに、ミニ・ジョブスというところか。

☆この創設される特別講座「デジタルネイティブ登竜門」は、初等中等教育局ではなく、生涯学習政策局の新規計画。なるほど!学校教育法では、こんなクリエイティビティを直接養成することは、できても高校からなのだ。

☆しかし、生涯学習という枠組みなら、学校外の活動を支援できる。学校外の活動では、学校教育法の基本精神は無視できないが、人権を保障する枠内ならなんでもできる。特に副大臣である鈴木寛氏は、10年前からこのようなICTの教育に積極的であった。塾義カケアイでもICTの教育は重要なテーマの1つ。

☆もし学校の枠組みで、エリート1000人集めてなんていうと、教育の機会均等はどうなるのか平等はどうなるのかということになり、話はたしかに進まないだろうなぁ。

☆そんなわけで、教育イノベーションを起こす時に、学校内ではなかなか難しいから、学校外で活動できるコミュニティをつくってしまおうという算段なのだろう。

☆それにしても、2012年からなんて話になっているようだが、日経新聞は何を目論んでいるのだろうか。

☆先月8月末に、概算要求事項が財務省に提出されたばかりだ。その説明書には、

プログラミングやデジタルコンテンツの制作等の情報通信技術に優れた児童・生徒
を対象とした講座である「デジタルネイティブ登龍門」を推進するため、大学を中心
とした産学連携により協議会を設置するとともに、講座で活用するカリキュラム及び
教材等の開発を行う。

☆と書いてあるだけである。しかも予算は6500万円。文科省が要求する全体の予算は5兆8千万円を超えるが、比べるとわずか。11年度は準備段階とはいえ、12年にやるぞと日経が書くのはどんな意図があるのだろうか。

☆それに、財務省が査定して、認めたとして原案に盛り込むのは12月末。それから国会である。それにそれに、この査定の時期に、新規案件についてはパブリックコメントを聴きとる機関を立ち上げるとかなんとか現政権が言ったりしている。

☆どうなるかわからない。もっとも、少ない予算だから気づかないで通過ということがあるのかもしれない。

☆パブリックコメントについては、鈴木寛氏が座長の塾義カケアイが実験的に動いているとみなすこともできよう。着々と手をうっているということか。

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