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学校選択の仮説 3TRX[02]

学校選択の仮説 3TRX[01]のつづき

☆学校選択の仮説というと、誤解を受けるのは、その指標は客観的なのかということである。客観的などではないと初めからお断りしておこう。だいいち学校選択指標で客観的な指標というのは存在するのだろうか?

☆第三者が決めた指標とうのであれば、そんなものはあるだろう。典型的なのが偏差値だ。

3trxmodel

☆テスト会や塾が決めている。テスト測定学など考えたこともないようなメンバーが運営しているケースが多いが、そんないい加減な、他人が決めた指標で、右往左往、右顧左眄するのはもうやめたほうがよい。

☆自分で決める視点をもとう。その視点というツールを自分なりにもてた人は幸いである。だから、この3TRXという視点も、参考程度にしかならない。学校選択の他律から自立へ。これが学びの自立への第一歩でもある。

☆この学校に入りたいという気持ちがあれば、動機づけは内発的になるだろうし、勉強も苦役でなくなる。楽しくなり時間をあっという間に忘却してしまうフロー状態になるだろう。

☆たとえば、広尾学園、偏差値も高くなってきたし、進学実績も期待がもてる。しかし、なんといっても同学園は≪3TRX≫なのである。誰がどんなことを言おうと、この視点で見れば、ワクワクするようなイノベーティブスクールである。

☆聖学院は、昨年まではイメージとしては≪3TrX≫だったが、今年からはいよいよ東大フェローとコラボして理数教科を改革。≪3TRX≫な学校である。

☆麻布学園はというと、文句なしに≪3TRX≫であるが、開成はどうだろう。Technologyという点では、学校全体で取り組んでいるわけではない。クラシカルだ。eXchangeという議論という点では、授業は講義形式。運動会の運営などでは議論もあるかもしれないが、テーマは絞られ過ぎている。天下国家の問題を語り尽くす授業が柱になっているわけではない。すると、≪3tRx≫な学校である。

☆かえつ有明は、サイエンス科という科学的言語プログラムとも言うべきTechnologyがベースにあるし、3Xが学校全体のベース。≪3TRX≫な学校である。

☆桐光学園は、追随を許さない大学教授との交流の場が毎月のように行われている。最先端技術、最先端思想が学校を満たしている。ただ、授業のベースは講義形式。そういう意味では≪3TRx≫な学校である。

☆武蔵は、Talent重視だが、Technologyは古典的。Toleranceは個々の生徒に任せられている。eXplore、eXpressは重視されているが、eXchangeはまだまだ。したがって、≪3tRx≫な学校である。

☆共立女子は、Technologyは最先端。アートシーンがすばらしい。コンテンポラリーアートそのものである。対話をベースとする授業。教科横断的なプログラムへの挑戦などなど、とにかく≪3TRX≫な学校である。

☆桐朋は、≪3tRx≫。慶應普通部は≪3TRX≫。武相も25人クラスでチームワークを重視している。考古学的思考という知のTechnologyもおもしろい。進学指導も重視している。やはり≪3TRX≫な学校である。

☆白梅学園清修も、新しい英語教育に数学的思考を論文編集力にトランスフォームする試みなど、そうそう電子ボードの充実は全国一かもしれないほど。授業は議論をベースにしている。そしていよいよ1期生が来年高校3年になる。進路指導もたいへん興味深いプログラムになっている。少人数規模の学校ならではの手法。やはり≪3TRX≫な学校である。

☆女子学院は、もっとも≪3TRX≫な学校である。毎朝の礼拝は、最先端のロゴスのTechnologyである。議論大好きな生徒たち。司書教諭の教養と見識の高さ。卒業生の活躍ぶりから言ってもなかなかの女子校である。

☆それに比べれば、桜蔭も雙葉も≪3tRx≫な学校である。

☆というような感覚で、学校をみる視点を練習してみようではないか。この3TRXの視点は、学校のサイトを見れば読み解けるわかりやすい指標なのである。

☆もちろん、厳密にTを10段階、Rを10段階、Xを10段階にしてつければ、ランキングがでるわけである。しかし、それには資金がかかる。どこか資金力のあるところがやればよい。目的は学校選択の自律であるから、このような自己鍛錬でよいのである。

☆今後も気になる学校を、3TRXで視ていくことにしよう。

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