かえつ有明の学校説明会で気づいたこと
☆今月8日、かえつ有明は塾関係者対象の学校説明会を開催した。会終了後、幾人かの知人から話を聞くことができた。話題は、次のようなものだった。
中学受験市場の縮小感は、経済の不況だけではなく、脱ゆとり教育による公立学校への期待感が生まれているからではないか。また、都教委の都立高校や公立中高一貫校の進学重点政策が、公立への流れを作っているからではないか。
だから、私立学校は、大学進学実績をあげるということだけではなく、それ以上の特色を明確にしたほうがよい。たとえば、かえつ有明の場合だと、サイエンス科のような本質的な教育や画期的な英語教育のプログラムなどをもっと発信したほうがよいし、若手教師の育成環境を形成している日頃の努力などもっと知ってもらった方がよいという話もでていた。
☆受験市場のテーストが、大学進学実績や偏差値だけではないという感覚になっているではないか。
☆多くの私立中高一貫校が、受験生が育成される場である、受験市場に直接説明会などのチャンスを作っているが、このように塾関係者と私学の教師が話し合うことによって、互いに影響を受け合い、その中で正当で妥当なビジョンを共有することができるようになっていると感じたからだ。
☆ある意味、受験市場と私学市場の新たな公共圏ができつつあるのか。いや、それとも塾の統廃合による受験市場の寡占化がすすむ激動期にあって、今後の受験市場の進むべきベクトルをはっきりさせるための一時的な議論にすぎないのか。
☆いずれにしても、私立学校は、多くの受験生の保護者を大学進学実績主義や偏差値主義という先入観から解放するために、本質的な教育について対話するチャンスを作らねばならないだろう。それは受験市場に対しても同じことだ。説明から対話へ。そういう時代の到来か。。。
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