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開成の生田先生に学べ[02]

開成の生田先生に学べ[01]のつづき。

☆「地理と歴史の授業研究(5) 地理と歴史の≪授業を創る≫しごと練習帳」のねらいは3つにまとめられるという。

(1)大学の社会科教育法の授業で課したレポート・模擬授業などのうち優秀なものを掲載。授業のモデルそして授業を創る時の拠り所としての役割。

(2)学生が「学校教育」や「授業を創る」ということについて、知りたいことや表してみたいことを、学生自らが追究し、表現する場としての役割。追究するとは、文献調査だけではなく、現場の授業のフィールドワークや教師に対するインタビューなど広く深い活動を意味する。

(3)本書を制作・編集する過程で、「教育」に関心をもつ他学部の学生どうしのネットワークやさらに現場の教員どうしなどの関わりの輪を広げていく役割。

☆「社会科教育法」の授業は、授業論の一方通行的な講義形式ではなく、調査や議論、企画、編集、プレゼン、振り返りなど活動的な学びの方法論をとっている。しかし、いわゆる体験学習などとは決定的に異なるのは、参加者が実践の中から理論を共に見出していくというところである。

☆体験主義でも理論主義でもなく、その統合が大事なのである。

☆ところで、その統合とは何によって果たせるのだろうか。それは言語であるが、この言語のベースはダイアレクティークである。

☆それゆえ、授業の背景や根拠を徹底的に調べ、詰めてはいくが、最初の発問の問いの質が極めて重要のようだ。この発問の質いかんによって、生徒たちはステレオタイプな観念や先入観などを揺さぶられるかどうかがかかっている。

☆ゆさぶりのあるの授業。知識の背景や根拠とその世界に入る問いかけの質のデザインがポイントなのである。

☆ところで、この冊子は授業のモデルであり、方法論の拠り所であるのだが、モデルだとか拠り所だとか判断するのは生田先生である。先生の判断の基準は、自身の開成の授業にあると考えるのは自然だろう。

☆論集というと麻布が有名ではあるが、開成や筑駒でも当然分厚いレポートや論文の冊子が創られている。それらを見ると、それぞれの学校の授業の創意工夫が伝わってくる。

☆そして授業の創意工夫というのは、思考力の質でもある。また授業を創ることは、思考をデザインすることでもあるから、「地理と歴史の授業研究」の書は、思考の研究でもあるのだ。このことについては、次回以降さらに生田先生の考え方をたどっていくことにする。

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