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土浦日大中等教育学校 最強のイノベーティブスクール [03]

土浦日大中等教育学校 最強のイノベーティブスクール [02]のつづき。

☆時代を動かし、時代を変えた山田顕義。その精神は、吉田松陰の弟子として日本にいながらにして世界精神だったし、実際にヨーロッパを視察し、教養と化したに違いない。

☆山田顕義の学びに教科書はなかった。いや吉田松陰というロールモデルそのものが教科書だったのかもしれない。そうだとすれば、弟子として教科書を読みこみ、同時により見分を広め深め新しい時代の精神をつくったに違いない。

☆山田顕義の精神を継承する土浦日大中等教育学校は、それゆえよくの読み、よく書き、よく考えるのである。これこそ教養育成というリベラルアーツの基礎であるが、その拠点の1つに図書館がある。拠点の1つと言ったのは、図書館だけではなく、校長先生をはじめとする同校の教師による授業もそうだし、何と言っても、ケンブリッジもそうであるからだ。

☆ともあれ、まずは図書館について。図書館は2箇所もある。1つはちょっとした大学の図書館のような施設であるのだが、痒いところに手が届く学びの環境整備が心にくい。

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☆図書館に入るまでの導線の幾つかのポイントに、オススメの本が置いてある。ポップな感じが手にとって読みたくなるが、そのような知のPRは他校では意外とないものだ。

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☆それにしても、山田顕義の生きた時代にベストセラーになった「学問のすすめ」と「西国立志編」が、ハーバード大学のサンデル教授の書と共に並んでいるとは。なんということだろう。いずれもそのルーツの思想はイギリスに通じている。考える座標軸を提示する本である。司書の学問と建学の精神をクロスさせる見識に頭が下がる。

☆図書館はもう一つあるが、こちらは夜まで自習できる自律学習の空間ととにかく新書を読むという国語科の意志が貫徹している空間。新書本がぎっしり並んでいた。

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☆それから、グローバルな学校の大きな特長であるが、英語が堪能な生徒には、1人ひとりの能力に合う学びのプログラムを作っているということだ。この英語力が実は大きな学びの効果として全校に影響を及ぼしているのだが、それについては別の機会に述べよう。

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