開成の生田先生に学べ[06]
開成の生田先生に学べ[05]のつづき。
☆生田先生の「教材プリント」のコンセプトは、ヴィゴツキーの考えに近いし、夭折した彼が具体的に展開できなかった最近接領域の発問のシステムを実現しているように感じる。
☆重要なのは●よりも→であるという着想が最近接領域の理念を実現している。しかも、1つの→ではなく→の関係総体が授業であるという考え方は、ヴィゴツキーの実現できなかった授業システムであろう。下記の図は生田先生自身によるものである。
| 固定リンク
開成の生田先生に学べ[05]のつづき。
☆生田先生の「教材プリント」のコンセプトは、ヴィゴツキーの考えに近いし、夭折した彼が具体的に展開できなかった最近接領域の発問のシステムを実現しているように感じる。
☆重要なのは●よりも→であるという着想が最近接領域の理念を実現している。しかも、1つの→ではなく→の関係総体が授業であるという考え方は、ヴィゴツキーの実現できなかった授業システムであろう。下記の図は生田先生自身によるものである。
| 固定リンク
☆11月27日(土)、かえつ有明で学校説明会が行われた。会場は、難進・総進受験の説明の会場、帰国生受験の説明の会場、サイエンス科の作文入試のための体験授業の会場と3つに分けられた。
☆かえつ有明の作文入試は、入試としてはユニークであるが、小論文の学びとしては、欧米のセオリーにしたがっているもので、グローバル人材を養おうとするならば、欠かせないプログラムである。
| 固定リンク
☆来春も佼成学園女子はPISA型入試にチャンレンジする。学力に関して、さまざまな意見が論じられてきたが、考えて書く問題が学力をアップするのに反対する人はいないだろう。
☆もしPISA型入試を非難する人がいたとしたら、その方の言葉は天に・・・するようなものである。
| 固定リンク
土浦日大中等教育学校 最強のイノベーティブスクール [03]のつづき。
☆土浦日大中等教育学校に入学すると、まず講話教育を体験する。講話教育とは、中川校長による道徳の授業である。校長が自ら行うことに大変な意義がある。同校が大切にしている建学の精神が直接伝授される機会になっているからである。
| 固定リンク
土浦日大中等教育学校 最強のイノベーティブスクール [02]のつづき。
☆時代を動かし、時代を変えた山田顕義。その精神は、吉田松陰の弟子として日本にいながらにして世界精神だったし、実際にヨーロッパを視察し、教養と化したに違いない。
☆山田顕義の学びに教科書はなかった。いや吉田松陰というロールモデルそのものが教科書だったのかもしれない。そうだとすれば、弟子として教科書を読みこみ、同時により見分を広め深め新しい時代の精神をつくったに違いない。
| 固定リンク
開成の生田先生に学べ[04]のつづき。
☆レポートの1つ「学習指導案」について、生田先生の考えをたどってみたい。この学習指導案にこそ、「ゆさぶり」のある授業を創る大きなヒントがある。
| 固定リンク
変わる教育の市場地図[02]のつづき。
☆前回結局は思考力がものをいうと語ったが、思考力というとすぐに論理的に考えるということだということになるが、それがそうでもない。
☆だいたい論理的コミュニケーションの状況が続けば、おもしろくないだろうし、そんな人間的な関係は窮屈であるのがすぐにわかる。
| 固定リンク
変わる教育の市場地図のつづき。
☆昨夜のWBS(テレビ東京)では、来年からの小学校5・6年生英語学習必修化に向け、ぞくぞく企業が英語ビジネスに参入しているという特集が組まれていた。
☆ナガセや栄光などの受験市場の大手企業、ベネッセのような教育産業も、当然ながらおもしろい英語コースを開設。小学校の授業の現状がどうあれ、学習指導要領の改訂が、英語を小学校に浸透させる。
☆ガバメント・ソリューションによるマーケット・ソリューション型市場の形成の典型例。
| 固定リンク
☆昨日の講談社ホールで行われた「コンクリートから子どもたちへ」というカタリバ大学のオープン講座に参加して、主催側の面々の勢いと参加者の顔ぶれをみて、たしかに鈴木寛氏の教育構想は、コミュニティ・ソリューション型市場を形成しつつあると実感。
☆また11月16日、衆議院第二議員会館で行われた学校設置会社連盟設立5年記念シンポジウムに参加して、会社立学校の難しさを痛感した。そして、もともと新自由主義的発想でできた連盟が、どのような新しいマーケット・ソリューションを生みだすのかと思っていたら、その連盟メンバーの幾つかがコラボする「次代の教育を共に拓く会」の発足ニュースが報道された。
| 固定リンク
☆生田先生の授業デザインの方法を学びながら、「揺さぶる」授業というのはどういうものなのか、いやそもそも「揺さぶる」活動とはいかなるものなのかもやっとしていたら、そんなとき、イギリスのアート視察から帰ってきた妻が、ファイン・アートについておもしろい話をした。
| 固定リンク
開成の生田先生に学べ[03]のつづき。
☆生田先生の社会科教育法の授業では、学生は、前期・後期で課題レポートを提出しなければならない。
☆このレポート作成の行為は、そのまま現場の教師がカリキュラムやシラバスを創る際のモデルになるし、教師以外の職業でも、企画を作成するときに役に立つし、なんと言ってもプラグマティックに活動をするということは、考えることと実践をここまで予め詰めておくのかということがわかる。
| 固定リンク
開成の生田先生に学べ[02]のつづき。
☆「地理と歴史の授業研究(5) 地理と歴史の≪授業を創る≫しごと練習帳」には、生田先生が、2001年から担当している駒大・社会科教育法の10年間の振り返りを行っている章がある。
☆生田先生の授業方法に対する基本的な考え方であると同時に、思考とは何か、言葉とは何かという根源的な自問自答がなされているページでもある。
| 固定リンク
☆教職大学院の院生募集がうまくいっていないという。要するにその役割の重要性が認知されていないということだろう。
☆教師の質向上は重要であるが、そもそも時代遅れの「学力低下論」「脱ゆとり教育論」が前提とされたあり方そのものが時代錯誤だったのだ。その前提をクリティカルシンキングする教育関係の大学人に出会ったことはほとんどない。
| 固定リンク
☆萩原麻未さんがジュネーブ国際音楽コンクールで優勝。16歳の長谷川さんが公認会計士に合格。ゴルフや野球、スケートでもどんどん若者が活躍。
☆一方で、受験市場の地図は大手予備校の買収によって変わる。栄光が中心となって、教育改革などの新提案を訴える組織も出来るという。
☆政権交代で経済特区がうまくいかないかもしれないと思ったら、すぐに形を変える速さは、教育改革のための制度変更のスピードをはるかにこえる機敏な動きである。
| 固定リンク
☆明治国家の法の精神の礎を築いた山田顕義の現実的で理念的な精神は、土浦日大中等教育学校の教育にいかに反映して生きているのか。それを見ていきたい。
☆教育というのは「活動」である。この「活動」という意味は、吉田松陰の弟子であり、欧米を視察し、体感し探究し続けた山田顕義にとっては格別の意味を持ったであろう。
| 固定リンク
☆11月21日(日)、広尾学園の説明会が開催される。午前・午後・夕方と3回に分けて行うが、午前・午後はすでに満席。夕方もまもなく締め切るだろう。
☆この大人気は何故なのだろうか?これについては、本ブログでもいろいろ語ってきたように、たしかに多角的な独自のプログラムが多数開発されているからなのだが、やはり何といってもそれぞれの教科の先生方のレベルが高いということだろう。
| 固定リンク
☆13日京北の説明会のテーマは、「京北中学校の中高一貫教育と大学との連携」。要するに京北の教育改革が本格的に軌道にのってきたことを表明したと思われる。
☆学園のホームページに、かなり具体的に教育改革のいわゆるマニフェストが掲載されてもいる。
| 固定リンク
☆11月5日に文科省のHPに掲載された「高等学校教育の改革に関する推進状況について」によると、公立中高一貫校は176校になった。23年度以降も予定されている公立中高一貫校は15校であり、着実に増加している。
☆最近の公立中高一貫校の傾向は、東大を頂点とする国公立、および難関私大に進学させることを目標としている。設置当初は、もっと幅広く教養の豊かな学びを目指していたような気がするが、昨今のガラパゴス化の影響は如実にあらわれているのだろうか。
| 固定リンク
☆サプライズ!本日11日(木)、APECに出席するために日本を訪問しているニュージーランドのジョン・キー首相夫妻が政府高官と駐日大使夫妻といっしょに佼成学園女子を訪れた。学園長夫妻、理事長をはじめ学園あげての歓迎セレモニーとなった。
| 固定リンク
☆コミュニケーションが大事であることは、今や誰も否定しないだろう。しかし、実際にコミュニケーションが何であるか、理解するのは難しい。
☆コミュニケーションというと、愛だ信頼の絆だ共通善だということになる。それはその通りである。
☆しかし、コミュニケーションは、道具としての言葉と同意であるという認識もまた広く浸透してしまっている。
| 固定リンク
☆今先進的かつ哲学的私立学校や新しい強い受験市場の動きの中で、広尾学園の先進的で哲学的で教養主義的な教育を積み上げていることについて、急速に理解が深まっている。
☆広尾学園の急激な躍進は、その理由をめぐっていろいろな憶測が立ちがちだろうが、つまりそれだけ先入観ももたれやすいのであろうが、大橋学園長の話を聞くや、その先入観は砕け散るという。
| 固定リンク
☆アートを大事にしているとは、印象派の絵を多数保有しているとかいうレベルを言っているのではない。DesignをDE-signとして捉えているかである。脱表現のアートをやっているところである。
☆芸術史とは、知覚や認識の社会変化を伴っているのであるが、それをアートの中で実践できている学校である。
| 固定リンク
☆イギリスのメディアは、音楽が社会や学校を変えるドキュメンタリーをつくるのが好きだ。シェークスピアやミュージカル、ビートルズ・・・。伝統を今に生かすのが得意な国だ。
☆経済状況はかなり悪そうだが、アートがあればなんとかなるという雰囲気でもあるかのようだ。
| 固定リンク
☆開設5年目を迎えている白梅学園清修中等一貫部は、いよいよ本格的に、1期生の進路指導を展開し始めている。
☆知識の生徒と活用というハードワークな勉強と好奇心・開放的精神・批判的視点を育てるプレイフルな新しい学びのプログラムの両立を着々と進め、自律の中からクリエイティブな人材を輩出する教育を積み上げてきた。
| 固定リンク
☆「中学受験と私学中等教育10月号」(発行:森上教育研究所)によると、10月17日に実施された四谷大塚の合判テストの参加率の減少の度合いに今さらながら驚き。
☆以前から、代々木ゼミナール傘下にはいったサピックスの生徒が参加しなくなると言われてはきたが、実際にそうなったのだろう。
| 固定リンク
☆ヴァルター・ベンヤミンは1892年生まれ、南原繁は1889年生まれ。南原繁は内村鑑三の弟子で、戦後教育基本法成立に私学人と共に奔走した。この教育基本法には私学人の精神が反映しているし、この精神は、南原繁と同時代人であり、二つの世界大戦を同時に経験もしているベンヤミンと共通している。
| 固定リンク
☆桐光学園のサイトによると、同校の卒業生・木村嘉尚(きむら・よしひさ)隊員(第51次隊員・国立極地研究所)の協力で、桐光学園と南極昭和基地をテレビで結び、交信を行うということだ。私立学校を支える力の1つに同窓力があるが、その象徴的なケースである。
| 固定リンク
☆ 「大学破綻 合併、身売り、倒産の内幕」(諸星裕著 角川書店 2010年10月)は、実に参考になる。
☆とはいえ、日本の大学の現状については、実は何も新しい視点はない。ただよく整理されているので、私のように高等教育の情報を直接収集していない者にとっては、それはそれで役に立つ。
| 固定リンク
☆ロンドン芸術大学大学院チェルシーでファインアートを学んでいる知人からスカイプで連絡があった。ファインアートのスタジオでひたすら自分の作品を創ることに精を出しているのかと思っていたら、どうやらそればかりではなく、文献を読んで、エッセイを書いて、プレゼンをしての日々だということだ。
| 固定リンク
☆受験市場と私学市場の決定的な違いは、利益追求マーケットなのか公共的マーケットあるいは、ソーシャルマーケットなのかの違いである。
☆私学人から話を聞いていると、私学は学習指導要領プラスアルファーを実践しているという戦略的言説を耳にする。これはかなり控えめに言っている。だからこそ戦略的であるのだが、本音は学習指導要領が私学教育のプラスアルファーに過ぎない。
☆そのことが受験市場や教育関連市場はわかっていない。もちろんソーシャルな点はCSRという活動があるぐらいだから、わかっているつもりになっている。彼らにとって、私学が果たすソーシャルな部分や公共圏的な話は、学習指導要領プラスアルファーという私学人の言説を真に受けている。
| 固定リンク
☆先月30日(土)、明治学院大学白金キャンパス2号館で、「第4回友愛公共ファーラム」が開催された。中国が日本との首脳会談をドタキャンしたその日に行われたので、おそらく講演予定者の1人であるアジア外交研究専門の天児慧教授は参加できなかったのであろう。東アジア共同体を友愛公共で構築できるかが話題の中心になっただけに、ちょっと緊張感あるフォーラムになったのではないか。
☆終日行われたのだが、第二部以降は、終始鈴木寛副大臣がフォーラムの討議を軌道修正する舵取りを陰に陽に行っていた。ともあれ、その第二部は、鳩山由紀夫前総理大臣と鈴木寛文部科学副大臣の対談からはじまった。
| 固定リンク
最近のコメント