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京北の教育改革本格化

☆13日京北の説明会のテーマは、「京北中学校の中高一貫教育と大学との連携」。要するに京北の教育改革が本格的に軌道にのってきたことを表明したと思われる。

学園のホームページに、かなり具体的に教育改革のいわゆるマニフェストが掲載されてもいる。

☆教育改革の柱は3つである。

①学校法人東洋大学 京北高等学校として生まれ変わる。

②校地移転と新校舎建設へ

③新しい教育プログラムの構築

☆特に3つ目の教育プログラムは、多角的に作成されているが、もともと丁寧なコミュニケーションを実践してきたわけだから、それぞれその進化系。

☆しかし、注目すべきは、大学進学指導の徹底したプログラムの制作である。丁寧なコミュニケーション・ベースのチューター制の導入も見逃せない。

☆その目標によると、25%は、国公立大・早慶上智に進学。50%はGMARCHに進学。25%は日東駒専とある。

☆グローバルな教育や最先端の技術を駆使した教育も実践するようだ。要するに何でも生徒が必要とするものはすべてやりますということのようだ。

☆しかし、創設者井上円了の現代性について、京北の教師はあまり語らない。その哲学が大事なことはよく耳にするが、その具体的精神が時代の要請にどのように使命を果たすのか、議論する必要があるだろう。

☆私としては、今回のAPECに見られるように、EUをモデルに東アジア共同体が模索されているが、まさにそこに井上円了の精神の重大な役割があると思うのだが。そんなことはわかっている、余計なお世話だと言われるだろうが、学内で井上円了論が日々あふれることを期待する。

☆丁寧なコミュニケーション論と井上円了論の充実こそ、グローバルな世界に応じる教育になるだろうし、時代の要請に応えることだろう。それに進学実績は当然アップするはずなのだ。なぜなら丁寧なコミュニケーションとは学習方法という目先のスキルだけではなく、理念そのものをリフレクティブする行為であり、井上円了論こそ批判的思考を鍛える理だからである。

☆公立学校のように学習指導要領の応用・発展で大学に進学するか、コミュニケーション論と理念論というリベラルアーツで大学に進学するかは、どちらでもよいのだが、どちらを選ぶかは、京北学園の建学の精神の問題である。

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